見出し画像

最高の幸せ。小さな一個の食べ物。

本日の話は、前回の”ご褒美”の発端の話です。

私は20代は関東でした。住みだした時、本当に貧乏でした。
一日使えるお金は数十円。
友達にもらったボロのお鍋に古古米が生命線。電熱コンロでお米を炊く。「初めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いても蓋とるな。」
これでは炊けないです。まーこげか生煮えですね。
とにかく生きるため、いろんなことを考えました。いろんな料理が出来るようになりました。いろんな物を拾いました。

さて、こんな状況から初めての給料を頂きました。

何に使ったか?

皆さん、ピノを知っていますか?
アイスです。美味しいです。そう、ピノです!

だいぶ熱くなった時期。初めての給料は、贅沢な物を買おうと決めていました。数十円しか使えない私が、100円もして、一瞬でなくなり、お腹に溜まらず、栄養もたいして無い、贅沢の極みのアイスを選びました。しかも、ちょっとしか入っていないピノ。

一口で一個を食べました。

人生でこんなに贅沢で、素晴らしく、美味しい物を食べたことがない!

嬉しくて、幸せで、生きていてよかったと、心底思えました。

この世界で一番の幸せ者。またこの世界で一番ピノを美味しく食べれる者。だと思えました。

どんなにお金を持っていても、大量のピノを持っていても、この最高のピノを手に入れることは出来ないでしょう。

今の私も、あの美味しいく幸せのピノを食べることは出来ないでしょう。

ちょっと興奮してしまいました。ごめんなさい。
私は、その日、幸せの神髄を得ることが出来ました。
ですが、そのピノを食べるための苦しい時期は二度と戻りたくない。二度と食べれない最高のピノ。思い出すだけで、とろけてしまう。

皆さんの幸せは何ですか?

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?