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白文鳥おもち部屋⑧ 鳥との避難訓練

今回は久しぶりに、おもち(白文鳥)との話になります。

思いがけず避難訓練の日に


前日のカラッとした晴天とはうって変わって、昨日はこの移ろいようが心配になるほどの大雨。
場所によっては、線状降水帯(同じ地域に集中的に雨が降る)に見舞われた大変な地域もありました。

長靴の足首部分までつかりながらも、ゴミ捨て場までゴミを捨てに行き(長靴に穴が開いていたので、結局ずぶぬれになりましたが)、夫を送り出した後キッチンで黙々シンクを磨いていた昨朝の私は、義母から金言のお告げのような電話を貰いました。

「今日は雨がすごいわね。こんな日でもいつでも、何かあったら良ければ遠慮なく我が家に来てね。」

我が家の最寄りの河川の位置が、近からずも遠からず。
一方義母宅は(つまり夫の実家)高台に建っており、実は何かあったらそちらにお世話になりたいな、と常日頃想定しておりました。

私の住む場所は警報こそ発令されていなかったものの、テレビ画面に大写しされる大雨情報と、撃ちつけるような雨の音、そして今朝のごみ捨てでの出来事などで一人(といってもおもちがいますが)心もとなさが募っておりました。

ありがたい提案に乗せてもらうことにし、そして、これを機会におもちとの避難訓練(となることを願って)をしてみようと思い立ち、急遽義母宅へ向かうことになりました。

夫は立派なビルみたいなところで働いているから、彼の身は心配ないでしょう。

訓練で準備したもの

避難所での一泊を想定し、出発前に以下の物をトートバッグにぎゅうぎゅうに詰め込みました。

私(人間)
一泊分の着替え、スマホの充電器、読みかけの本1冊、貴重品、タオル

とても簡素ですが、人間はどこへ行こうとも必ず誰かが手を貸してくれるので、極端な話手ぶらでもどうにかなるものだと思っています。
というか、どうにかするしかない。

肝心なのはペットの分で、こちらはどうしても飼い主が全て準備しなくてはいけません。
本やYouTube(実際に鳥と避難所へ行かれた方がいらっしゃいました)で情報を事前に頭に入れていたつもりでしたが、焦りもあればすぐには引き出せないものです。

非常持ち出しは、やはり時間をかけて準備し、常備しておくべきですね。
急遽ネットを検索し、我が家に必要なものを揃えれるものだけ揃えました。
以下、今後準備が必要なものも含みます。

おもち(鳥)
・食べ慣れたフード 
ジップロックに詰め替えました
・飲料水 
水道水を空きペットボトルに。ミネラルウォーターは鳥によっ
 てはあわないことも
・目隠し・保温のための布 
使わなくなったショールを。冬場はフリースの
 ブランケットかな
・食器 
キャリーケース付属の物で対応。壊れにくいプラスチック製が推奨
 されています
キャリーケースに敷く新聞紙 汚れたらすぐ交換できるよう、5枚重ねに
・ティッシュ・ウェットティッシュ・ゴミ袋
 私は慣れているのですが、やはり匂いが気になる方もいるので、まめな掃
 除と、ゴミは袋の中へ密閉
夏場でもカイロ 鳥は体調が悪くなると体温が低下するため

以下は今後準備が必要とされるもの
鳥の情報を記載したもの
 なんとこちらに素敵な様式が!ダウンロードしても、参考にして独自に作
 成しても良さそう
簡易ライト 乾電池はあれど、肝心の本体が行方不明に…ダメですね

あとは、おもちにキャリーバッグに入ってもらうだけ。
リビングを右往左往する私の姿から、これはただ事ではないと察したおもちは私同様部屋の中を飛び回り、なかなか捕まりませんでした。
非常時は、飼い主も落ち着くことが大事だ、とおもちが教えてくれました。

我が家で使っているキャリーバッグはケージと同時に購入したもので、自宅に届いた際は文鳥には大きすぎたかな、というのが正直な感想でした。

しかし、今回のような移動では、雨も見事によけてくれるし、空気穴のようなところに指を入れて、おもちの足や嘴を撫でて落ち着かせることが出来たりと、大活躍をしてくれました。

義母宅にて

自家用車で義母宅へ向かう道中、タイヤがはまってしまうのではと心配になるような水溜りが数か所ありましたが、途中特に事故や渋滞もなく、約十五分後、いつもどおり無事に高台の義母宅へ到着。
薄暗く激しく雨が降り続ける天候の中、義母宅だけが後光が差して輝いて見えました。

到着したのは10時近く。
自宅同様、輝く笑顔で義母は私達を招き入れてくれました。

久々の(といっても2週間ぶりですが)再会ということもあって、庭の草木の話、義兄の子ども達が義母宅に連泊し、合宿所のようになった話、最後はやっぱり新感染症について、と(主に義母が)話題が尽きません。
そしてお盆の準備についての打ち合わせもしたかったので、時期的に丁度良かったです。

4時間ほど滞在させていただきましたが、初めて見る義母宅の日本間に足を踏み入れた際は、おもちはキャリーケースの中で首をかしげながら様子を伺っていましたが、始終とても静かに過ごしていました。

移動中も、そして先週爪切りの為に訪問した動物病院でも(後日こちらも書きたいと思います)、パニックになることなく止まり木で大人しく待っていたおもち、義母もとても感心しておりました。
どうか落ち着いていてくれ、という私の願いが通じたようで、やはり動物は人と心が通じ合うのだ、と思いました。

お昼を挟んだこともあり、ご飯も頂きました(スミマセン💧)。
ありあわせの物でごめんなさい、と言いつつ並べていただいたのは、ボロネーゼ、きんぴらごぼうや茄子の煮びたしなどの作り置き、という家庭ならではの、幸せと暖かさの組み合わせお料理。
キャリーケースの中で餌をついばむおもちと共に、昼食を頂きました。

そうしているうちに、コンクリートを打ちつける雨の音がいつの間にか消え、窓からは光も差してきました。
いつもの日常に戻れそうなので、昼過ぎに義母宅をお暇させていただきました。

所々小さな水溜りが残っておりましたが、道中は路面が殆ど乾燥しており、行きの景色がまるで嘘のようでした。
この街は、意外と水はけが良かったんだな。

振り返り

さて、幸い何事もなく、夕方に自宅に戻った我々。
持ち出しで使ったものは、餌とお水のみでした。

大変だったのは、豪雨の中、荷物を車の中に運び入れることくらい。
そういえば車を出発させる前、キャリーやウインドブレーカーを拭くため、早速タオルを取り出したっけ。

避難訓練というよりは、悪天候での遠足決行という感じでしたが、こんな心細い天候の日に誰かと過ごせるということが、本当にありがたかったです。
しかしおもちはやはり慣れない場所で疲れたらしく、最近のお気に入りスポットである、リビングのカーテンレールの上に直行。

疲れて眠っています

最近新しい場所ばかりに行っていたけど、どこでもよく頑張ったね。

私はというと、いつもどおり夕食の準備が一段落した後、反省も込めてこちらの記事に取り掛かりました。

今後必要となることは、まず、おもちの持ち出し物を揃えること。
特に最近は、いつどんな災害に見舞われるかわかりませんし、私の留守中に夫がおもちと共に避難、ということもあり得ます。

そして、キャリーバッグに慣れてもらい、色んな場所に行ってみること。
あまり連れて歩かない方が鳥には良いのかと思っていましたが、やはり今回の時のような場合もあるので、たまにでも小さなお出かけをしてみたいと思いました。

そして、肝心なのが車のガソリンの補充。
大震災時になかなか給油できず大変な目にあい、その後しばらくは残量が半分になったらスタンドへ行くのが習慣だったのですが、時間が経つと忘れがちになるものです。
今回も実は、ガソリンが残り少ないままの移動でした。

遠方への避難や渋滞、そしていつも避難所に避難できるとは限りらず、車で過ごすことも(特に鳥の場合)想定されますからね。


今回の避難は、訓練止まりで本当に良かったと思いましたが、色々反省点も見つかり、思いがけなくいい機会でした。

ペット飼いの大切な義務は、ペットをいつでも守ること。

気概だけは一人前に持っていましたが、持ち出し品や取るべき行動などが具体化し、楽しさいっぱいのペットとの暮らしの中にも、色々準備が必要なのだ、ということに気付かされた今回の豪雨でした。

眠りを妨げられて、お怒りになるおもち様