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『LUCY/ルーシー』(2014年公開)②【映画レビュー】

★★★★☆ 
鑑賞日:2022年5月22日
劇場:ひかりTVテレビオンデマンド ザ・シネマ

『LUCY/ルーシー』(2014年公開)
監督:リュック・ベッソン
出演:スカーレット・ヨハンソン
   モーガン・フリーマン

「ほとんどの人間は脳の機能の10%しか使っていない」

もしも100%まで使えることが出来たなら?
これがテーマとなっていてSFの題材としては新しさは無いが、
これをベッソン監督が撮ったら、スカーレット・ヨハンソンが演じたらどんな映画になるのか。

前半と後半でギャップの激しい映画である。

前半はベッソン監督らしい畳みかけるテンポのいいストーリーで目が離せない。
スカーレット・ヨハンソンが覚醒前と覚醒後を上手く演じていた。
ボス役のチェ・ミンシクも良かった。

後半は前半のドキドキが尻つぼみになっていったが、壮大なテーマに対する答えをビジュアルで出したのは及第点か。



「生命の目的はひとつ。勝ち得た能力を後世に伝えること。」

『攻殻機動隊』や『AKIRA』を想起させるシーンもあったが、現代において後世に遺す手段は今のところアレなのだろう。
ツッコミどころが多いのも確かだが。

無限の知識を得たことで、もはや肉体はただの器になり、いずれは消滅し、時空も超え、「至る所に居る」存在になる。なんてことを色々考えながら観ていくと面白くなっていく。

Oさんが言っていた通りルーシーとノーマン博士の会話は大事。
ベッソン監督の言いたかったことが要約されている気がする。
誰も正解が分からないテーマに対して、ルーシーをスーパーヒーローとして描かなかったところが良かった。

マーベル映画にはしたくなかったのだろう。だがそれが賛否両論を生んだとも思う。観るたびに(自分の中で)評価が上がっていく作品である。

そうなんです。Oさんの言う通り、スカヨハが文句なく良くてそれだけでも価値ありだ。。。

先ずは難しく考えず、エンタメとして観るのが正解な作品。
 
リュック・ベッソン作品では「中の上」だが、監督名を抜きにすれば
星4つ(★★★★☆)
 
直近の監督作『ANNA/アナ』(2019)も面白かった。

(text by 電気羊は夢を見た)



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