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30年ぶり劇場公開!『レザボア・ドッグス リマスター版』観てきた。【映画レビュー】
★★★★★
鑑賞日:1月8日
劇場: MOVIX三好
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ハーヴェイ・カイテル
ティム・ロス
マイケル・マドセン
1992年米映画
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「リトル・グリーン・バッグ」(By ジョージ・ベイカー)をバックに黒ずくめの男たちが闊歩する。スローモーション(実際はステップ・プリンティング)がカッコいい。
このシーンを劇場の大スクリーンで拝めただけでも大満足。
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あの衝撃から30年かー(自分は当時劇場で観ることが出来なかったので29年くらいかな)何時観ても何度観ても面白い。
撮影当時QTは無名の28歳。
演者たちも、既に人気俳優だったハーヴェイ・カイテル以外、ティム・ロスもM・マドセンもS・ブシェミも、ほとんどは“NEXT”俳優だった。
若き才能がQTのもとに結集。
すべての歯車が見事に巧く噛み合った奇跡の1本。
冒頭マドンナの「ライク・ア・バージン」の歌詞について持論を長々と語るシーンもお気に入りのひとつ。演じているのがタランティーノ監督本人と知ったのは鑑賞後であった。
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物語のきっかけである銀行強盗のシーンは一切出てこない。あの耳のシーンもカメラは捉えない。ミスター・ピンクはどうなった?ラストのホワイトは?描くべきことを描かずに観る側の創造力を煽る演出 時間軸を組み替えた脚本の良さが光る。すでにタランティーノ映画が確立していた1作目にして最高傑作か。
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QT映画には色々裏設定があって、本作ではマイケル・マドセン演じる“ミスター・ブロンド”ことヴィック・ベガは、のちの『パルプ・フィクション』(1994)でジョン・トラボルタ演じるヴィンセント・ベガの兄ということになっている。大柄で猫背気味になる感じが似てる?ダンスも似てる?
異なる作品間でキャラクター同士の繋がりがあったりするので、調べて観ると面白さ倍増?
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あと本作には無いが、QT映画には小道具として
”レッドアップル”という架空のタバコがよく登場する。
因みに たばこ会社は 1862 年に設立という設定。
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自らの脚本で長編映画10本撮れば引退するとかねてより公言しているQT。
昨年秋よりその引退作になるであろう『The Movie Critic』(原題)の撮影が始まった。
すごく楽しみだが これで終わりは寂しい。
宮崎駿御大よろしく何度でも撤回してかまわんよQT。
それについては 完成して無事公開された後に考えよう。
いまはただ楽しみに待ちたい。
(text by 電気羊は夢を見た)