不安を一蹴、物語は始まったばかり『ゴールデンカムイ』【映画レビュー】
★★★★☆
鑑賞日:1月21日
劇場: イオンシネマ大高
監督:久保茂昭
出演:山﨑賢人
山田杏奈
”天から役目なしに降ろされたものはひとつもない”
大好きな漫画の実写映画。
公開前、キャストが発表されたとき“不死身の杉元”にしては線が細いと懸念したが、なんの体重を増やし肉体を作って挑んだ山﨑賢人。
アクションも自らこなし見事演じていた。『キングダム』で中国ロケを、日本に戻っては冬の北海道で過酷に撮影、その上『陰陽師ゼロ』(4月公開)も撮っていたとは。優しい顔して、かなりのタフガイっぷりだ。
杉元の“根は優しい”部分をうまく表現していた。
原作ではもう少し幼いイメージのアシリパ=山田杏奈も
初めは違和感があったが、進むほどにしっくりきた。
今回はコミカルさは控えめだったので
今後はアシリパの更なる変顔にも期待したい。
その他のキャラクターも再現度が高く、中でも鶴見中尉=玉木宏、土方歳三=舘ひろしは完璧。
だが一番好きなのは白石=矢本悠馬、ほぼ特殊メイク無しで軽快に“脱獄王(脱糞王)”白石を演じていた。まだまだ出番があるだろう、楽しみだ。
漫画の実写化で起こる不安は、早い段階で払しょくされ、早々にゴールデンカムイの世界に没入できた。
ストーリーはおおよそ原作を忠実になぞられており、リスペクトも感じられた。改変部分もあったが、違和感なく脚本は原作者の野田サトル氏もチェックしているそうなので必然の改変だろう。
グルメパートもしっかり描かれており “ヒンナヒンナ”だ。
プロダクションノートを読めば、細部にこだわり満載なのがわかる。
今作はほんのプロローグ。(コミック2、3巻が終わったくらい?)このあとより過激に 更なるクセの強いキャラも出てくるはず。
既読の人も、未読の人も原作漫画を読みたくなること間違いなし。漫画と実写の相互で補い合ういい作りになってるなー。
早くも次作が観たい。
(text by 電気羊は夢を見た)
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