W650が好きの話。
オートバイが好き。写真が好き。コーヒーが好き。古本が好き。
今回はオートバイが好きの話。
自分が乗っているW650が好きです。まずオートバイに出会ったのは20歳の学生だった時。友達がSR400に乗っていました。このSR400というオートバイがとても魅力的で、これに乗るために中型免許を取得して21歳の時にオートバイに乗り始めました。あのキックでしかかからないシンプルな単気筒のエンジン。ハンドルからくる振動とスリムな車体は20代の僕にはピッタリでした。
その後、ちょっと大人になり高速道路に乗るようになります。高速道路ではもうSR400のエンジンは悲鳴をあげっぱなしでした。もちろん法定速度ですが、アクセルに余裕がなく長距離移動には適さない街乗りオートバイでした。この時に出会ったのが雑誌の中のW650でした。
バーチカルツイン。
雑誌には直立2気筒エンジンとあります。このエンジンのことを調べるとKawasakiのエンジニアのこだわりが随所にありとても魅力的。このW650に乗るために大型二輪免許を取得しました。これが写真のオートバイです。2004年式のW650。このオートバイで高速道路のSAなどで休憩していると諸先輩の方々から声がかかります。どうやらW1(通称ダブワン)が原型でそもそもメグロという血統というか源流があります。当時航空機メーカーだった川崎重工業がメグロを吸収しW1になり現代のW650となっているようです。魅力的な造形にはたくさんの物語があるようです。ちなみに車はスバルで水平対向エンジン。富士重工業でこちらも航空機メーカーは何かの縁でしょうか。
とにかく見た目が好き。
機械の造形として意味のあるデザインが素晴らしい。W650のオーナーになって16年。年々走行距離が伸びないのが残念ですが、そばに佇んでいる姿にうっとりします。
あと20代の頃、古本屋で買った片岡義男の本。あの角川文庫の赤い背表紙に出てくるオートバイだの旅だのの世界観に魅力を感じていたのもW650に繋がります。片岡義男の古本とカメラを鞄にいれて、オートバイで旅に出る。休んだ先で飲むコーヒー。
20代の独身時代はこのスタイルであちらこちらへ出掛けました。この時のプライベート写真はオートバイか道具や物ばかり。まぁひとりだったので仕方ないですね。でもそれはとても贅沢な時間でした。
オートバイは生活の必需品ではないので、もう周りの友達は誰ひとり乗っていない。僕も車検のたびに悩むけれど、妻が『乗りたいんなら車検すればいいんじゃない』っと言ってくれるので今年も車検、通します!
terukazu
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