ネイティブライクへの道〈12〉~Google先生の発音指導~
Welcome again to "A Journey to a Native-Like Speaker of English"!
このシリーズは、ELSA Speak という発音トレーニングアプリをほぼ毎日使うことによって、私の発音がどのくらい改善されるのかをレポートするものです。このアプリは、Hikaruさんの記事で初めて知りました。
前回の投稿から今までの進捗状況
11月13日(金)81%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音79%, 流暢性87%, イントネーション77%, 強勢98%)
11月15日(日)82%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音81%, 流暢性86%, イントネーション78%, 強勢99%)
11月16日(月)82%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音81%, 流暢性86%, イントネーション78%, 強勢99%)
11月17日(火)83%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音81%, 流暢性87%, イントネーション79%, 強勢99%)
11月18日(水)81%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音79%, 流暢性87%, イントネーション79%, 強勢99%)
一歩進んで二歩下がるって感じですね(笑)。なかなか改善しないイントネーションに関して、ELSA に、メールで「イントネーションの練習を増やしてくれないか」と要望したら、このアプリの中の、私の気づいていないところにイントネーションの練習問題がいっぱいあることを教えてくれました。それ以来ほぼ毎日、5分くらいですが、そちらの練習問題もやっています。
Google先生の発音指導
ここ数か月、私は登校してきた生徒達の体温をサーモグラフィでチェックする係をやっています(学校の先生たちは、授業を教える以外にも仕事がたくさーーーーんあるんです。授業とその準備は仕事全体の半分くらいです)。
先週のある朝、通勤電車の中でふと、thermography って、どの母音を強く読むんだっけ?って、思いました。また、うっかりアスパラガス事件みたいなことになりたくないので(笑)。
で、私の大好きなジーニアス君に聞きましたが、載っていない!
それで、試しにと、Google先生に聞きました。「thermography」と検索窓に打ったところで、 「thermography 発音」とサジェストが出てきたので、それをタップしたら、何と!以下のようなことに!
私がびっくりしたポイントは2つあります。
1つは、アメリカ発音とイギリス発音を選べること。そして、もう1つは、「遅い」というボタンを使うと、ゆっくり発音してくれること。
特にこの「遅い」ボタンは、英語の音にまだ不慣れな人には便利だと思います。
いつこの機能が付いたか分かりませんが、1年以上前に、教えている生徒に「発音できない単語は、Google で検索して、スピーカーボタンを押せば、発音が分かるよ。」と言ったら、「でも、これ速すぎて、マネできない!」って言われたことがありました。
アメリカ発音とイギリス発音を選べるのも、英語の多様性を考えると、当然。本当はもっとバラエティがある方が良いけれど。
とにかく、これらの機能に気づいて、すごくうれしくなって、早速、教えている全部のクラスで紹介しています。「今の時間は、スマホ持っている人は、出していいよー。私が黒板に書いたことを、Google で検索してみてー。」って言って、実際に検索させて、音を聞かせています。
「そんな機能、ずっと前から知っていたよ!当たり前じゃん!」って思われた方、ごめんなさい。
ま、本当は、上に紹介した Hikaruさんがおっしゃるように、発音記号を覚えた方が、長い目で見たら良いんですが、英語が苦手な生徒にはいきなりハードルが高すぎるので。徐々に耳慣らしをするには、こういうのが良いかな、と思います。
それでは、今日はこの辺で。
That's all for now! See you next time! Until then, keep practicing!
「ネイティブライク」という言葉について… native-like という形容詞で、「ネイティブ・スピーカーではないけれど、それに非常に近い」という意味です。
「ネイティブ・スピーカー」という概念について… 応用言語学者の中には、ネイティブ・スピーカー至上主義(native speakerism)を批判する人も少なくありません。私も、ネイティブ・スピーカー至上主義は支持しません。私がこの記事で「ネイティブライクになりたい」と言うのは、発音練習が私の趣味だからです。英語はいろんな文化的背景を持った人たちがコミュニケーションのツールとして、第2言語として使うものですから、その人たちの第1言語(母語)に影響された英語(訛りのある英語)が使われるのは当然のことです。訛りのある英語も、アメリカやイギリスのニュースキャスターが使う英語も、言語として優劣は無いと考えています。世界には、native speaker の英語教師よりも non-native speaker の英語教師の方が、はるかに数多く存在します。私もその non-native speaking teacher of English であることを誇りに思っています。
私(1970年生まれ、インターネットが登場する前に大人になった)の英語学習歴… 子供英会話教室(当時はまれ)に通ったのがきっかけで、中学生頃から自分で英語漬けの生活を始める(中学校での壮絶ないじめからの逃避願望もあった)。NHKラジオ講座、文化放送「百万人の英語」、FEN(在日米軍ラジオ放送)、アメリカ映画、アメリカの十代向け雑誌など。フツーの公立中に通いながら、中2で英検2級。高校は海外帰国生が全生徒の3分の2という私立高校(ICU高校)で、アメリカ英語の洗礼を受ける。帰国生に負けまいと英会話スクールに通う。高2で英検準1級。高3で英語の先生に帰国生と間違われて内心ガッツポーズ(笑)。大学(ICU)で英語専攻。英会話スクールにも同時に通う。大学2年で英検1級。アメリカ人の教授について卒論も英語で書く。アメリカの大学院に1年在籍、アメリカ史を専攻して挫折して帰国。高校の英語教員になり、25年。その間、TOEIC 980点、通訳ガイド(通訳案内士)、TESOL(英語教授法)修士号(Temple University Japan)を取得。NHKラジオ講座は中学生以来、時々ブランクはあるけれど、聞いている。今は、アメリカのリアリティ番組にドはまり中。Podcast も好き。