ネイティブライクへの道〈11〉~私の(同僚から支持されない)理想の高校英語教育~
Welcome again to "A Journey to a Native-Like Speaker of English"!
このシリーズは、ELSA Speak という発音トレーニングアプリをほぼ毎日使うことによって、私の発音がどのくらい改善されるのかをレポートするものです。このアプリは、Hikaruさんの記事で初めて知りました。
前回の投稿から今までの進捗状況
11月5日(木)85%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音86%, 流暢性86%, イントネーション76%, 強勢99%)
11月6日(金)84%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音85%, 流暢性86%, イントネーション76%, 強勢98%)
11月8日(日)84%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音84%, 流暢性85%, イントネーション75%, 強勢98%)
11月9日(月)84%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音84%, 流暢性85%, イントネーション76%, 強勢99%)
11月10日(火)83%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音83%, 流暢性86%, イントネーション76%, 強勢99%)
11月11日(水)82%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音81%, 流暢性86%, イントネーション76%, 強勢99%)
11月12日(木)81%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音80%, 流暢性87%, イントネーション77%, 強勢99%)
じわじわ評価が下がっていますが(笑)、これはこのアプリがまだ進化中で、だんだんと問題が難しくなってきて、評価の精度も上がってきているせいだと思われます。つまり、前の評価が甘すぎて不正確だったということ(笑)。
以前は、このシリーズで私が文句を言ったように、単語1語を発音させる問題が多かったのですが、最近は文で発音させる問題が増えています。そのため、正確に発音するのは難しいですが、でもその方が実践的なので、気楽に頑張ります。
ちなみに、文で発音させる問題は、会話形式になっている問題が多く、最近の話題なども取り込まれていて、面白いです。例えば、"The 5 Love Languages" など。
私の(同僚から支持されない)理想の高校英語教育
このシリーズの前回の記事で、私は、高校では、「英語を芸術科目に含めて、音楽・美術・書道・英語から1つ選択するようにしてほしい」と書きました。今回は、その辺をもう少し説明します。
なぜ英語は選択科目でもいいか?音楽や書道や美術みたいに、中学で英語を全員にやらせて、基礎文法を教えたら、あとはやりたい子だけやればいいと、私は思うのです。
だって、前回の記事に書いたように、どうせ高校でガッツリやっても、その後日常的に英語を使わなければ、1年も経たないうちに忘れます。
逆に言えば、いったん忘れても、その後必要になったり、興味がわいたりしたときに、やり直せば良いのです。
やりたくない子は無理にやらせても、余計に嫌いになる。私の体育がそうでした。今でもスポーツは観戦するのも嫌いで、体育の先生とは打ち解けられない(笑)。
選択科目なら、少人数クラスにしやすい。現在のように、語学で40人クラスは、非常に効率悪い。
もしくは、どうしても高校でも必修にするなら、体育や家庭科みたいに、実技科目に含める。定期試験は無し。実技テスト中心で評価をつける。
全国ほとんどの大学(外国語や外国文学などの関連分野を専攻する場合以外)で、入試科目に英語を入れなければ、可能なことだと思います。(現在でも、体育や家庭科は必修ですが、体育大学など以外では、ほとんどの大学で、入試科目にはなっていませんよね。)
私だけでなく、私が通った大学院の教授も、第二言語学習は、楽器の演奏やスポーツを学ぶのと同じようなプロセスを経るっておっしゃっていました。それを聞いたとき、私は心の中で、「やっぱりね!」って叫びました(笑)。
なぜ、この考えが同僚の高校英語教師達から支持されないか…。
高校で英語が実技科目になったら、現在英語を教えている先生たちは、従来通りの、文法・訳読中心の英語を教えられなくなります。自分の英語の4技能をブラッシュアップしなければいけなくなります。
それは、ペーパードライバーだった人(まさに私!)が、実地訓練を積んで、タクシーの運転手になるようなものだと思います。
だって、文法の解説や訳読中心の英語の授業は、音楽で言うと、楽譜の読み方や演奏の仕方を言葉で教えているだけで、実際に楽器を演奏させないようなものです。体育で言うと、スポーツのルールや理論だけで、実際にスポーツはやらない、みたいな。
すみません、ちょっと調子に乗りすぎました(テヘペロ)。
ま、私が自分の英語の実技面(特に4技能の中のスピーキングとリスニング)を磨こうとしているのは、別に生徒のためでも仕事をうまくやるためでもないので。ただ、趣味だから(笑)。自分が楽しいから。だから、偉そうなこと言えない。
では、今日はこの辺で。
よろしければ、こちらのシリーズものぞいてください。
That's all for now! See you next time! Until then, keep practicing!
「ネイティブライク」という言葉について… native-like という形容詞で、「ネイティブ・スピーカーではないけれど、それに非常に近い」という意味です。
「ネイティブ・スピーカー」という概念について… 応用言語学者の中には、ネイティブ・スピーカー至上主義(native speakerism)を批判する人も少なくありません。私も、ネイティブ・スピーカー至上主義は支持しません。私がこの記事で「ネイティブライクになりたい」と言うのは、発音練習が私の趣味だからです。英語はいろんな文化的背景を持った人たちがコミュニケーションのツールとして、第2言語として使うものですから、その人たちの第1言語(母語)に影響された英語(訛りのある英語)が使われるのは当然のことです。訛りのある英語も、アメリカやイギリスのニュースキャスターが使う英語も、言語として優劣は無いと考えています。世界には、native speaker の英語教師よりも non-native speaker の英語教師の方が、はるかに数多く存在します。私もその non-native speaking teacher of English であることを誇りに思っています。
私(1970年生まれ、インターネットが登場する前に大人になった)の英語学習歴… 子供英会話教室(当時はまれ)に通ったのがきっかけで、中学生頃から自分で英語漬けの生活を始める(中学校での壮絶ないじめからの逃避願望もあった)。NHKラジオ講座、文化放送「百万人の英語」、FEN(在日米軍ラジオ放送)、アメリカ映画、アメリカの十代向け雑誌など。フツーの公立中に通いながら、中2で英検2級。高校は海外帰国生が全生徒の3分の2という私立高校(ICU高校)で、アメリカ英語の洗礼を受ける。帰国生に負けまいと英会話スクールに通う。高2で英検準1級。高3で英語の先生に帰国生と間違われて内心ガッツポーズ(笑)。大学(ICU)で英語専攻。英会話スクールにも同時に通う。大学2年で英検1級。アメリカ人の教授について卒論も英語で書く。アメリカの大学院に1年在籍、アメリカ史を専攻して挫折して帰国。高校の英語教員になり、25年。その間、TOEIC 980点、通訳ガイド(通訳案内士)、TESOL(英語教授法)修士号(Temple University Japan)を取得。NHKラジオ講座は中学生以来、時々ブランクはあるけれど、聞いている。今は、アメリカのリアリティ番組にドはまり中。Podcast も好き。