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思い出が何もない

あなたは私の写真を一枚も撮らなかった

愛おしいはずの私を
切り取って残そうとしなかったその姿を
頭の中に焼き付けてしまったよ 私はずっと

すぐいなくなっちゃうかもしれないよ

形はどんどん変わっちゃうんだよ

残さないと振り返られないものもあるよ

あなたの目にどう写っているのか知りたかった
あなたの前でどんな顔して笑ってるのか知りたかった

まるですべてを知り尽くしたように撫でるけど
その手じゃ収まらないほど色んなこと思ってたよ 私はずっと


知らないでしょ
私がどんな顔して泣いていたか

知らないでしょ
私がどんな顔して待っていたか

知らないでしょ
私がどんな顔して未来を見ていたか

知らないでしょ
私がどれだけ好きだったか

知らないでしょ
あなたの自慢になりたいと
私がどんな顔して頑張っていたか


見ようとしなかったからだよ

残そうとしなかったからだよ

向き合おうとしなかったからだよ

あなたも 私も

何も手に残らなかったこと

思い出が何もないこと

その空白をいつまでも埋めたくなること

知らなかったでしょ

知りたくなかったでしょ


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