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パイプのレストア

はじめまして。
ブルです。

コロナで在宅勤務になって、タバコの本数が増えてしまいました。
吸い殻の山をボンヤリ見てたら、昔読んだ小説の主人公を思い出しました。
たしか、殺し屋だった主人公は、休日、木のブロックを買ってきて、パイプを作ってたはず。

シャーロックホームズがくわえてるようなアレです。
手塚治虫とか、だいたいやねーが口癖だったオジサンのアレです。
パイプって作れるんだ、老後の趣味にしよう、と思ったなあ、と。
んで、老後じゃないけど家出られない今、やれんじゃね?と。


思い立ったが吉日で、まずはパイプスモーキングを始めました。
喫煙者に厳しいこのご時世に。
でも、知ってみると、このご時世だからこそ、喫煙者にはちょっとメリットがありました。

パイプだと、一回吸うと、一時間以上もちます。
ずっとくわえっぱなしで。
そして、タバコと違って、火は消えてもOK。
途中から再開できます。
くわえタバコで仕事する自分にはぴったり。
どうせ家でしかタバコ吸えないんだし。

葉巻と同じで肺に入れないので、タバコいっぱい吸うよりは体に良い、気がする。
良いわけないけど。

んで、遠い昔200円台だったタバコは、今や500円以上。
それに比べるとパイプは結構リーズナブルです。
実は。
まあ、結局タバコ辞めれてないので、タバコ代安くなった実感ないんですが。


パイプにちょっと慣れてきたら、早速パイプを自作してみました。
自作キットなるものが売ってるんです。
今だに。

初めてにしては良くできたし、楽しかったんですが….
マジで、他に何もできない。
数週間、合間の時間にずっと削ってる。
寝る間も惜しんで削ってる。
無。
これはマジで時間ないと無理だ。

ところで、パイプって1本持っとけゃOKじゃないんです。
連続使用は基本NG。
1回使ったパイプは最低1日休ませます。
キッチリした人は1週間休ませるとか。
つまり、毎日何回かふかす場合、それなりの本数が必要になります。

パイプの値段はピンキリですが、安いものでも1本数千〜1万ちょっとします。
1本は持っとけと言われる、高級ブランド「ダンヒル」のパイプなんて7万くらいします。
最初の1、2本は定価で1万ちょっとのやつ買ったけど、これをいっぱい揃えるとか、なんて富豪。
コーンパイプっていうトウモロコシでできた安いパイプ(マッカーサーがくわえてたようなやつ)もありますが、コーンはちょっと味が変わるし、やっぱり木のパイプがパイプっぽい。
道具っぽい。

他の人どうしてんだろうと思ったら、中古市場って文化がパイプにはありました。
上記のダンヒルも、中古だったら1万ちょっとで買えたりします。
当然、どこの爺さんがくわえたかわからないパイプなんて気持ち悪、っていう気持ちで見てましたが、これまた、パイプの世界には、ある年代のパイプが素晴らしい、とか、この年代以降のパイプはダメだ、とかあるんです。
大昔に流行のピークを迎えた文化なので、材料が枯渇したり、作ってる会社がなくなったりと、時代が大分動いてるんです。
半世紀以上前に作られて未使用のパイプなんてほとんどありません。
使ってみたい欲と、嫌悪感との戦いです。

んで、ある程度の規模の中古市場があると、当然、メンテナンスの方法もある程度広まってて、くわえる部分をヤスリで削ったり、アルコールに漬けたりして、以前の使用者の痕跡を跡形もなくして使ってるわけです。
あとは心理的な嫌悪感だけ。
その嫌悪感も、最初の一本を買ったらどっかいきました。
こんだけ手を入れたら、もはや自分専用機だわこれ。
そして、1からパイプ作るのは時間的に厳しいけど、修理だったらそこまで時間かからないで、楽しい。
どんどんピカピカになってくる様子にニヤニヤしちゃう。
そっから、中古パイプを買い漁り、気づけば100本以上レストア(修理)しました。

レストアの技術や方法は、ネットで検索した知識ですが、ある日気づいたんです。
辿り着いたブログ、だいたい更新止まってる…
最新記事が10年以上前とかザラ…
だいたい高齢の方が書いてたっぽいし、健康上のあれかな…

今後もどんどん減っていく喫煙人口とパイプ愛好家。
ずいぶん前置きが長くなりましたが、自分みたいな特殊な趣向の誰かのためにも、自分の頑張った結果を見せびらかしたい欲のためにも、パイプレストアの過程をネットに残しときます。
あくまで自己流なんで、それ違う!ってとこもあるだろうけど、まあ参考程度に。



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