読書パトロール32 大人漫画大全
本屋で『SANDA』の12巻を購入する。
SANDAはサンタクロースの末裔とサンタクロースがいなくなった世界を舞台に、大人と子供の関係性を描いた作品だが、とりあえず購入して読んでいる。
私が新刊で購入して読んでいる作品は今は10作品ほどだ。
私は悩んでいた。こういう漫画本も高いものだ。550円である。私はある大物を狩猟するためにお金をあまり使いたくなかったのである。
先日、国書刊行会からポストにDMみたいのが届いて、それを繙くと、中には広告が入っていた。
2023年に刊行された本、ということで、まずは『乙女のための源氏物語』が目に留まる。装丁が可愛かったのだ。装丁がかわいい本は好きだ。本は、装丁で勝敗が決る。
然し、こういう本はReviewが一切付いておらず、漫画本とは偉い違いだ。
そして、国書刊行会からの広告、当然、あの本のチラシも入っているだろう……、そう思いながらペラペラ捲っていくと、やはりあった。『手塚治虫大人漫画大全』である。
昨年のクリスマスごろに発売された大著。1000ページを超える大著。
これは年末から欲しかったが、本屋で偶然出逢えば購入に至るかもな、或いは……、などと考えながら書店パトロールをしていた。京都も、滋賀も、奈良も、この本とは出会えなかった。まぁ、丸善とかにはあるかもしれない。
然し、Amazonなら容易に購入ができる。けれども、そこまでする勇気がなかったのだ。価格は13,500円に+税。なので、まぁ、15,000円くらいするわけで、多分これは将来的には5万前後で取引されるようになるだろうとも思う。
何より、全集未収録作品、それから、色気という意味ではこれまた最強クラスのケモナーでも変態である手塚治虫の出汁で構成されたような本であるからにして、買わないでか!と言いたい……。
装丁も美しいし、函もキレイだ。これはまぁ、絶対的に買って損はないものだろうと思う。
然し、前述したように私には欲しい物がある。二兎を追うものは一兎をも得ず、なのである。
なので、諦めつつも、ああ、でももう行こうかな…!と悩ましい気持ちが振り子のように揺れている。
ケモナー、といえば細田守であり、細田守監督はそろそろ真剣に手塚治虫作品の、ショタ要素満載の美少年獣幻想映画を撮るべきであって、いい加減にセーラー服は捨てるべきなのだ。
そういえば、私の欲しいものに、規格外の化け物がおり、それは映画のポスターなのだが、2500ドルする。まぁ、現状38万2000円くらいである。
こんなものは買うことは出来ない。
ただ、そのポスターも、つい2週間前までは365,000円くらいで、円安の影響が凄まじい。このままいくと、3月には40万近くなっているやもしれぬ。
ポスターといえば、『ブレードランナー』のオランダ版ポスターは糞高く、ウルトラにレアモノである。このポスターは、今通販サイトで1枚出品されているが、8000ドルしていたので、120万円くらいだろうか。これはまぁ、ふっかけすぎだと思うが、50万円くらいなら全然妥当な価格だろう。
今サイトを見ると、25%OFFの900,000円台だった。このポスターはガチで入手は困難だと思われるが、25%OFFって凄いな……と思うと同時、それでも90万円って、手塚治虫漫画大全で60冊くらい買えるぞ…と戦慄する。
ちなみに、このポスターを所有されている方のサイトがめちゃくちゃ面白いので、私も2週間に一度は覗きにいく口だが、このコレクションには舌を巻く。
ロビーカード、というと、なんぞや、という方も多いと思うが、海外の映画館では映画のシーンを紹介したカードをロビーに貼り出していて、それはとてもテイストの凝っていたものであったり、各国ごとに色合いに違いがあったりと、視覚的にも面白い。
これのコレクターも多く、ある種ポスターよりも高いものもある。数万〜数十万で取引されていたりする。
まぁ、世の中はお金が物を言う。欲しい物はたくさんあれど、全てを手に入れられる人はいない。
私は当然、550円の単行本1冊でもう出涸らしなのだ。