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『大人のための恐竜教室』【BOOKレビュー】

ここまで来ていただきありがとうございます!
ライターのLil Naoです。

今回はBOOKレビューです。
『大人のための恐竜教室』 真鍋真×山田五郎 ウェッジ 2018


1.はじめに

〇どんな本?

 恐竜学者の真鍋真さんと、テレビやYuotubeで評論家としておなじみの山田五郎さんの対談本で、二方の恐竜談議が対話形式で展開されていて、とても読みやすい。
 山田五郎さんの素直な疑問が、読者の痒い所に手が届くものになっており、興味深い。
 どんどん知らない話が出てきて、恐竜の知識が勝手に増えていくような本である。

〇どのような方向け?

・恐竜に興味があり、知識を増やしたい方
・恐竜研究がどのように進んでいるか知りたい方
・子供や友人に恐竜知識を披露したい方

2.内容

・恐竜常識の変化

 冒頭は、現代の恐竜研究がどこまで進んでいるかという話から始まる。
 まず、「恐竜の情報で絶対に変わらないポイントはあるのか?」という質問に対して、「恐竜研究は加速度的に発展しているため、絶対に変わらないことはない」ということが語られる。
 恐竜研究が始まって200年程らしいのだが、年間に50~60種類の恐竜に新しい学名がついていっており、毎週どこかでは新しい恐竜が生まれている計算になるとのこと。

 そういった変化の中でも、「恐竜の分類」が対談中に何度も語られる。
 恐竜は、爬虫類の骨盤の形をした【竜盤類】と、鳥の骨盤の形をした【鳥盤類】という二つに分類できる。
 恐竜は鳥類へ進化していくのだが、鳥類へ進化していくのは【鳥盤類】ではなく、【竜盤類】の方であった。
 最近の恐竜図鑑では常識のことのようだが、羽毛の必要性や翼との違いなど、こういった分類になった経緯も詳しく語られており、とても勉強になる内容となっている。

3.おわりに

 Lil Naoは、恐竜に関しての知識がほぼない状態で読んだのだが、とてもわかりやすく、一冊読めば恐竜博士になったような気分になれる一冊であった。
 対談の終盤では、日本の恐竜研究の話が出るのだが、諸外国に比べて日本は、国民全体が恐竜に興味がある珍しい国だそう。
 外国の方だと草食恐竜の存在すら知らず、恐竜はみんな肉食で狂暴であると考えていることもあるとのことで、国によって認識の差があることに驚かされた。
 恐竜博物館や、恐竜関連の催し物に興味を持つ日本人の感性は、大切にしたいと感じられた。

 ここまで読んでいただいて、ありがとうございました!
 何かのお役に立てれば幸いです!

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