読む"空気"は存在しないハナシ
こんにちは。就労継続支援ビルドの秋田です。
よく「空気が読めない」とか出てくるわけですけども、そもそも空気ってなんですかね?というハナシ。
スタッフミーティング中に思い出して、以前に書いたグラフィックレコーディングのワークショップレポを読み返していたのですけれど
私、大事なこと書いてる。
グラフィックレコーディングを行う際のポイントは以下
意味に色を塗る
文脈に合わせて着目してほしいことに色を塗る
対話を描く
まちがっていることは気にしない
聞こえたキーワードを残す
大事そうなところは後で色付け
すっかり忘れていました。
2年以上前ですからね。たまに読み返すといいことがありますね。
グラフィックレコーディングのポイントで一番は「聞こえたそのままを残す」ことなのでした。
そしてこれ、日ごろのコミュニケーションにおいても超重要!と思うのです。
コミュニケーションの齟齬は、お互いの会話がかみあわないことによるものだと思いますが、「相手が言っていることを正確に受け取ること」は存外難しいものです。
自分の面談メモを見ていても、相手の言葉をそのままメモをできていることはあまり無くて、さらにそれを他者に伝えようとしたときには自分の言いやすい言い回しに変換してしまうことがしばしばあります。
人は自分の聞きたいように聞き、見たいように見る
とは、よく言われることですが、日ごろの会話を逐語録のように正確に記録・記憶することは難しいですよね。
ましてや耳から聞こえた情報の受け取りに苦手がある場合は、本当に難しいです。
発達障害の特徴でも「視覚優位」タイプが多いですし
音声情報処理障害(APD)もメジャーになってきたと思います。
そもそも、耳から聞こえた情報は後から聞き直すことができないので思い違いが生じやすいです。
といった事情が絡み合ってコミュニケーションの齟齬が生まれるし
空気が読めないという話が出てくるのだと私は思います。
じゃあ、私は普段どうやって相手の言いたいことや考えていることを読み取っているのだろう?と考えました。
結局は、相手の言った言葉から情報を受け取っているにすぎないのですよね。
もちろん、表情やしぐさなどのノンバーバルな情報も受け取っています。
多くの場合、話された言葉そのものを振り返ることで理解していることが多いです。
実は空気なんて存在していなくて、相手からの情報をどのくらい受け取れているかというだけの違いなのだと思います。
それが難しいのですけれども。
ただ、発せられた言葉以外に、自分が気付かないうちに誰かが無言で行動していたりするものを全部気づけといわれたら難しいです。
それはもう「言ってよ~」という話で
「気が利かない子ね!」と言われたら、「言わない方が気が利かないんじゃないの?」「察して文化は滅せよ」です。
空気を読む
というのは幻想で、いかに「相手の放った言葉をそのまま受け取れているか」だけの違いと考えたらちょっとシンプルになりませんか?
その場で理解できなくても、メモを見てあとから整理をしたり、重要そうなところや関連していそうなところに色をつけて眺めてみたら遅れて理解できることもあるような気がしています。
そういった意味で、グラフィックレコーディングってやっぱり良いツールだなと再確認したのでした。
だから、障害の影響で相手が何言ってるか全然わからないんだけど!?
という皆さん、安心してください。
世の中には様々な便利ツールがあふれています。
了承とってボイスレコーダー使わせてもらったり
音声入力でメモを取ることもできますよね。
字を書くことが苦手ならタイピングしたり絵にしてもいいのです。
先日最終回を迎えた聴覚障害を扱ったドラマで使用していたUDトークというアプリ、きっといろんな人をつないでくれるツールだと思いますけれど
相手が言ったことをそのまま文字化してくれるというのはすごくイイですよね。
いろんな便利ツールを活用することで、苦手も障害も消えていくのかもしれません。
今回のヘッダーイラストは、サトさん(仮名)に描いていただいた香水です。
香りも目に見えないものですよね。
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