営業組織がテレワーク移行時に一番最初にすべきこと
この記事で取り扱うテーマ
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、多くの組織がテレワーク(リモート)への移行を余儀なくされているかと思います。
営業組織として考えなければならない観点は、
① 多くの会社がテレワークの状態で如何に売るか
② 自社の営業組織をテレワークの状態で如何に機能させるか
の大きく2つがあるかと思います。
この記事では
② 自社の営業組織をテレワークの状態で如何に機能させるか
を書きます。
(特に営業マネージャーの方が一番この悩みに直面していると思うのでマネージャーの方向けに書きます)
①のテーマについては、以下のような良記事がありますのでそちらをご参照ください(とても勉強になりました)
「出社」から「テレワーク」で何が変わるか
最も大きな変化は、
他のメンバーが何をしているのか見えない(聞こえない)ことです。
※他にも「雑談が減る」「ホワイトボードmtgがしづらい」等の課題もあると思います。こちらは今後の記事で解消法を取り扱います。
オフィスに出社している時は、隣の机にチームメンバーが座っており、自然と何をしているのかが視界に入ったり、聞こえてきたりしていました。
これがテレワークになったことで、
隣の人が電話でどんなトークをしているのかも、
隣の人がどれくらいのペースで電話をかけているのかも、
隣の人が今どんな資料を作っているのかも、
分からなくなってしまいました。
いまこの瞬間に他の人が何をしているのか、が分からないのです。
突然テレワークに移行し、マネージャーが部下がサボっていないか心配になってしまうのも無理はないかと思います。
サボっている、は大げさでもマネジメントのしづらさは感じているかと思います。
これをどう解決するのか、私の考えを書きます。
記録のススメ
他の人の行動が見えないなら見える化しましょう。
今最もすべきこと、それは「営業活動の記録」です。テレワーク移行以前から大事なことですが、今、より重要性が高くなっています。
具体的には、Salesforce,Senses等のSFA/CRMツールを使って記録を行うということです。イメージがつきやすいように以下に弊社で使用しているSalesforceの画面のキャプチャを貼っておきます。これは訪問を入力する画面で、他にも「会社」「担当者」「電話」「案件」など様々な内容を入力する画面があります。
念の為に書きますが、
これは「記録させて、部下がサボれないよう管理してやろう」という意図のものではありません。
マネージャーの仕事は「部下にサボらせないこと」ではなく、「部下に成果を上げさせること」です。
記録することには成果に繋がる多大なメリットがあります。
そのメリットについて解説します。
記録によって組織はどう変わるか
テレワークにおいて記録することでどんな変化が生まれるか、をまとめました。
それぞれ解説します。
①メンバー育成
例えば「売上」は、上の画像のようにKPIに分解することが出来ます。
記録が出来ている状態とは、
これらの各KPIの目標値と実績値が分かっており、それぞれの達成率が分かっている状態です。
粒度粗めな分け方ですが、売上からここまで分解できていれば多くの示唆を得ることが出来ます。
メンバーの売上が未達になりそうな理由が、
単価が低いからなのか、受注数が下がったからなのか、
受注数であれば、TELPR以後のどこで落ちてしまっているのか。
今まではメンバーからの報告や肌感で相談に乗っていたところが、
データに基づいて「このKPIが悪いからこうしよう」という話し合いが可能になります。
②チーム内の再現性
このように各メンバーのKPIが可視化されると、
チーム内の再現性が生まれやすくなります。
今までは、
❌「なんで売れたんですか?」
「うーん、俺社長に気に入られるんよなー」
という程度の深堀りで再現までは出来ていなかったのが、
⭕️「なんでそんなアポ率良いんですか?」
「あ、こういうスクリプトで電話してるよ」
という会話が生まれ、チーム内で再現が起きます。
この例を極端に思われるかもしれませんが、実際各メンバーのKPIが可視化されると、他の人の数値が気になり自然と質問をする、というのは良く起きます。
それでも「マイクロマネジメントは嫌だ」と言う人がいたら
マイクロマネジメントが嫌と言って記録を拒むのは「事態を正しく把握したくない」という言い訳でしかありません。
売れりゃなんでもいい、という組織を目指すのであればそれでも良いと思います。ただそれでは「強い組織」にはなれず、なれても「強い個人が集まっている集団」です。
マイクロマネジメントを嫌う人は大抵の場合、なんとなく管理されて自由がなくなるようで嫌、と思っていることが多いです。
記録する意味を伝え、正しく細かい記録をしましょう。
記録をし、再現性の高い組織を作れた会社こそがこの逆境を乗り越えられるのだと思います。
まとめ
・テレワークだと誰が何をやっているのか分からない
・営業活動を「記録」することがその解決策になる
・記録によって「再現性」のある強い組織を作ろう
著者情報
株式会社Buffという会社で代表やってます。
Twitterでもこんな内容を普段から発信してます。
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