積ん読(Tsundoku)の知名度が知りたい
ここ一週間で四度も話題になった単語があります。それは
『積ん読(Tsundoku)』
新明解国語辞典第五版には
書物を買い集めるだけで、読まずに積み重ねておくこと。
とあります。
この言葉なんですが、知っている人と知らない人がなぜかきっぱり分かれることが多いと最近思いました。
1.一回目
最初に話題になったのは全員初めましてのオンラインセッションの時。
みんなで「家の中で何している?」という話題になったときに、私が
「溜まった本を読んでいます。積ん読解消ですね」
と言いました。そうしたら、その場全員が知らなかった。
あれ?
そこには定年退職前後のおじさまやおばさま、外国人などがいて、外国人は知らなくても納得なんだけど、そのおじさまおばさまから、
「えー何?積読って新しい言葉?」「あ、『積んでおく→積んどく』と掛けてるの?」
などと聞かれ、
「いえ、これ古い言葉ですよ。国語辞典にも載っていますし、Wikipediaには明治時代に生まれたと書いてあるので100年ほど前からはあるんじゃないでしょうか。語源は確かに『積んで置く』からでしょうねぇ」
という話をしました。ここでまず、私よりも古い言葉を知っていそうな方々が積読を伝わらなかったことにまず驚き。
ついでに、日本語ペラペラのタイ人の人に
「あ、私はゲームが好きなんですが、ダウンロードしただけだったり、買っただけでプレーしていないゲームを『積みゲー』というんです。もしかしてこれはこの『積ん読』と同じ考え方ですか」
と聞かれて、それは知らなかったので新たな日本語に驚き。積みゲーっていうのかー。メモメモ。
2. 二回目
二回目は友人二人とのやりとり(オンライン)
二人とも小学校の先生で、私も含めて本が好き。その中で
「やっぱ家の中にいるときって本読むくらいしか時間ないよね」という話をしていて、一回目の話をしたら二人そろって、
「えー??積ん読使うよ??周りも言ってるけどなあ・・・新しい言葉ではないよねぇ?」
そうだよなあ。うーん、、、先生用語?読書用語???
3.三回目
三回目は両親に確認。
本が大好きな母は「うん、知っとるよ。使うよ。本屋さんのポップとかにも書いてあるし。」
本を読まないことはないけど母に比べると圧倒的に少ない父は「えー知らん。初めて知った。いつ使うんだ?」
ここで別れた!!!!!世代的に二人は一回目の方々と大体同じくらい。まあ、人それぞれ使用語彙やら理解語彙は違うのは当たり前なのでいいのだけれど、差があるなあ。
4.四回目
四回目は三月に日本旅行に来たフィリピン人とのスカイプチャットで。
彼女も先生、本も好き。いつもは私が彼女に日本語を教えたり彼女から英語を習ったりするんですが、この時はお勧めの本や世界中で翻訳されている本の話をしていて、
「読んでない本がたまってる状態の日本語あったよね?なんか最近よく聞くようになった(彼女は日本語はほとんど知りません。会話はスペイン語&英語です。)」と聞いてきたので、
「積ん読Tsundoku?」と答えたら
「Yes!それそれ!」
おー??ますます謎が深まってきたぞー???彼女はこの言葉を日本語として知っている。
積読って今や国際語ですが、国内で知っている人と知らない人の差って何なんだ?
本を読む読まないが関係してる?私の周りって類は友を呼びすぎているので、読書家が多くて参考にならない。マンガ専門の人も多いけど、とりあえずみんな積読って使ってる。料理用語などと似た感じなのかなぁ。
これ、研究したら面白そうだな。一回目で聞いた積みゲーと同じ原理かなあ。知ってる人は知ってる言葉?
言葉って考えだすときりがないのが大変だけど面白いです。