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妖怪読解ババアもたまには報われる

以前、わたしは読解は全く得意じゃないのになぜか去年あたりからJLPTの読解練習担当になっている、ということを書きました。

自分自身が苦手意識があるので、その時の授業も気持ちに余裕がありません。その様子をこのようにしたためました。

学生も読解が始まるといやそうな顔をしています(中国人を除く)。

でも、昨日少し変化が。

わたしの「みなさん、読解は好きですか」という質問に対して、

いつもは「いいえ!一番苦手!嫌いです」などという答えが返ってくるのが定番。

しかし昨日は一部の学生から「はい、好きです!最近楽しい!」

おお!?

私が読解を担当しているクラスは3クラスあって、レベルが違いますが、ほぼ全員いつも読解が足を引っ張っている人たち。極端な人だと聴解は8割取れるのに読解が2割とか。

多くが去年から読解を見てきていますが、最初は本当に文字を見ただけで倒れそうにならんばかりの学生でした。

その中から、少数でも「楽しい」とは!

実際に解いてもらうとまだ半分くらいの正解しか導けないんですが(苦笑)、

4択のうちの絶対違うものを2つ外すことができたり、

漢字が読めないなら読めないなりに意味を推測したり、

指示語の質問の場合は前後の文を見るようになったり、

「惜しい」ラインまでは手が届きつつある。数ヶ月前はただ問題を「眺めて」、「とりあえず選ぶ」だけだったのに。

おお🤩

この「楽しい」と答えてくれた学生たち、確かに以前と姿勢と表情が違う。ちょっと自信が出てきたのかな?

専任の先生がパターンに忠実で基本的な問題ばかりを集めたテキストを選定してくださったのも大きいと思うんですが(苦笑)、それでも自分はできるという感覚は大事。

精読は深く読む練習が必要ですが、JLPTや入試は限られた時間で行っていくので、テクニックが必要。なので、私のJLPT読解対策はいたってシンプルにテクニックを使って答えを絞り込むことに徹底しています。読めない漢字は推測、基本は接続詞と、句読点の前の文法に注目。質問の選択肢と見比べて順番が前後していないか、選択肢の中では別の言葉で言い換えていないかに注目してもらうだけです。

そんなことを繰り返していると、他の学生も、去年は手も足もでませんでしたが、とりあえずやってみる姿勢だけは見せるようになりました。

すごいすごい。

本来なら7月頭にあるはずのJLPT、今の時期は最後の追い込みに入ってるはずですが、今年はなくなってしまった。だから逆に腰を据えて、大学や専門学校の入試を見据えてしっかり確実に正解を導く練習をしてきたのがすこし形になってきたのかな。前回の確認テストの時点ではまだボロボロだったみたいですが・・・

それでも、「できた!解けた!」という感覚が生まれるのはとても大切なこと。

いつも鬼の形相で「読解~読解~」と言っている妖怪読解ババア👻も多少は報われるってもんです。

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