【連載】残された人生は大学卒業まで!? #164 音楽を楽しむ私は
fhánaっていうバンドが好きで。
特に自分がキーボードを弾いて作曲している共通点からfhánaのキーボードの佐藤純一さんに憧れてて。
だからこそ、fhánaのインタビューとか本人たちが更新するSNSをよくチェックして自分の音楽制作に活かそうとしているのですが、先日佐藤さんがinstagramのストーリーズで質問コーナーをしていたとき、ある回答がとても印象に残ったので、記事として残しておきます。
(私が質問したものではございません)
尚、本人に許可をいただいておらず、勝手に話題をお借りしまとめているので、万が一ご本人様や関係者様から削除依頼等がきた場合はすぐに削除させていただきます。
(この記事は収益化していません)
質問
fhánaの音楽を楽しむコツを教えて頂けないでしょうか
回答
自由に楽しんでくれれば良いのですが、
参考に、僕の個人的な音楽の楽しみ方は何種類かあります。
・何も考えずに、音の塊として楽しむ。これが一番多いです。このとき、歌詞が良かったり、たまたま自分の心境や思考とリンクしていると言葉が胸に飛び込んで来ます。
・ボーカルの声質を楽しむ。なんだかんだ歌物の曲の主役はボーカルです。良い歌だと、それだけで心地良いです。
・メロとコードとリズムの関係を分析的に楽しむ。音楽家ならではかもしれませんが、別に参考資料として聴いてなくても、高度で洗練された楽曲は、それだけでもお見事!って感じで感動します。
・アレンジ(編曲)や、各楽器の演奏を楽しむ。これも、優れた編曲と演奏はそれだけでもご飯が食べれますね🍚
・ミックス、マスタリングや音質を楽しむ。ストリーミングメインになって意外とこの聴き方が多いかもしれません。大量の曲を無節操に連続して聴けるので、やはりここの音質の違いに耳が行きます。音が良いと、別に曲が好きじゃなくても、カッコいいな〜ってけっこう聴けちゃいます。
・歌詞やその曲の背景にあるメッセージや世界観、或いはアーティストの人間性や人生みたいなものを感じる。
本当に心に響いた曲は、『音』だけでなくて、背景や内側や、人間そのものと共鳴します。ここまで心に入り込んでくるアーティストや楽曲は限られていますが、それに出会えたときはとても幸せです。
ストーリーズに文字いっぱいに広がった音楽の楽しみ方。
音楽の楽しみ方って、佐藤さんが最初に書かれた通り自由に楽しんでくれればいい、リスナーが自由に楽しむものだとは思っているのですが、いざ音楽の楽しみ方を文章化するのはとても難しいです。
たとえ毎日音楽を聴いていてもそこまで深く考えて聴いていないので、自分がいつもどんな風に聴いているだろうと考えたときに、一つ目の
何も考えずに、音の塊として楽しむ
になっていることが多いです。
音楽クリエイターとしても考えてみました。
どういうことかというと、「自分の作った音楽がこういう風に聞かれるように作られているか」ということです。
この世に生まれた音楽はどれも素晴らしく、生まれなかった方が良かった、なんてものはありません。
が、そこから音楽としての深みを出すのは音楽自体ではなく、それを聴くリスナーなんだと思います。
クリエイターが作った音楽をより楽しんでもらえる方法は、まさに佐藤さんがあげたリスナーとしての楽しみ方をどれくらい満たしているか、ということだと思います。
作った曲は
・音の塊として楽しめるものになっているのか
・ボーカルの声に自信が持てているか
・メロとコードとリズムの関係が考えられているか
・アレンジや各楽器の演奏が優れているか
・ミックス、マスタリングや音質は追求されているか
・歌詞やその曲の背景にあるメッセージや世界観は確立されているか
・人間性や人生を感じられる作品になっているか
項目に起こすと大変多く、これだけのことをずっと考えながら作曲をし続けられるか、と思うとなかなか気の遠くなるような感じがします。
しかし、佐藤さんも書いていたように「ストリーミングメインになって大量の曲を無節操に連続して聴ける」環境になっているのです。とても簡単に音楽を楽しめる環境になった今、どうやってリスナーの耳に留めるか、気に入ってもらえるかということを追求すると、さっきあげたようなことを追求しなければいけないのだと思います。
私が音楽クリエイターとして一番忘れていることがあったことにも気がつきました。
普段音楽を作っているとき、こうやって聴いてくれるリスナーに向けてではなく、メロとコードとリズムの関係を凝ってみたり、ミックスやマスタリングにばかり気を取られて、案外一番簡単に聴いてくれるリスナー向けのことを忘れていることに気がついたのです。
1番の入り口はそんなに分析してくれるリスナーじゃなくて、あくまで流し聞きしているリスナーの方なんだって改めて気づかされました。
ただ、改めて今回感じたのは音楽ってやっぱり手段になってはいけないと思います。
「音楽を作りたい!」という衝動がまずあって、それを素直に作品に落とし込むことがあるべき姿なんだと思います。
商業音楽を否定するわけではありませんが、誰かを納得させるため、たくさんの人に聞いてもらうためではなく、今感じた音楽を作りたいという衝動を音楽に落とし込んだ結果、いろんなバリエーションの聴き方で音楽を聴いてもらえるようになったという形が理想的だと思います。
そんなの気持ちの持ちようじゃんとは思われるけど、佐藤さんのあげた「世界観」や「人間性、人生」というところで音楽を追求するなら、意外とそういうところが大事なのかと思います。
佐藤さんのInstagramからいろいろ考えてみましたが、このような音楽に対する考えを文字化して我々に発信してくださるのは、すごいありがたいなって思いました。
日々、何気なく無意識に芸術に向き合っているところをもう少し考えて、向き合い方を少し変えてみることで、毎日芸術に向き合うことも楽しむことも幅が広がるのではないかと思います。
いろいろ書きましたが、好きなように音楽楽しみましょう。
それが一番です。
佐藤さん、ありがとうございました!
BU(◎)DOH
あなたの一存で、これからの旅路を一緒に作っていけたらいいと思います。