5分でわかる!海洋プラスチック問題とBuddy'sの商品について
こんにちは!Buddy's編集部です。
今回のテーマは「海洋プラスチック」についてです。
ここ最近プラスチックに関係するワードをよく聞きますよね。
「レジ袋有料化」、「脱プラ」、「プラスチックフリー」、そして「海洋プラ問題」など。
そして、私たちの商品も様々なプラスチック問題と切っても切り離せません。したがってまずは「海洋プラスチック」について理解を深め、その後に商品とプラスチック問題について考え、最後にどうすれば問題を解決できるのか考えをまとめていきたいと思います。
早速本編に入っていきましょう。
そもそも、海洋プラスチックとは何なのでしょうか?
どこから海へ?
いつでも、どこでも、私たちの身近に存在するプラスチック。使用しているときは非常に便利ですが、いざ私たちの手から離れるとめぐりめぐって環境に負荷をもたらすことがあります。
その負荷の大きな原因となるものが「海洋プラスチック問題」です。
しかし、なぜ陸上で使用されるプラスチックが海に流れ込んでしまうのでしょうか。誰かが海に向かって投げ捨てているのでしょうか。
この問いの答えとなる興味深い調査を発見しました。
それは、日本財団と日本コカ・コーラ株式会社が2019年に実施した「陸域から河川への廃棄物流出メカニズムの共同調査」です。
最初に答えを言うと、海に流れ着く7~8割のプラスチックは陸由来であるとされています。この事実を前提に、共同調査ではプラスチックゴミが陸上で「どのように発生するのか」、そのメカニズムに注目しています。
これまでは、モラルの問題、とされてきたゴミ問題ですが、実際はそれだけではないことが明らかになりました。調査では、「投棄・ぽい捨て系」、「漏洩系」の2カテゴリーに分けています。
その内実の一部を紹介すると、前者では
社会的な問題や産業構造等が要因でごみを投棄・ぽい捨てせざるを得ない状況
が原因になっていたり、後者では
ごみを集積している地点からの漏洩、災害時の応急処置で使用され経年劣化した製品や農業資材の流出
が原因になっていたりするようです。詳細は、ぜひレポートを参照ください。
半ば不可抗力的な状況で、プラスチックゴミが流出している事実があるようです。こうした状況や、モラルの無いぽい捨て行為などによってどれほどのプラスチックゴミが海へ流れ着いているのでしょうか。
今度は実際の数字を追ってみましょう。
ジャンボジェット機5万機分!?
ジャンボジェット機をイメージしてみてください。イメージできましたか?
そしたら、今度はそのジャンボジェット機を5万機分イメージしてください。なかなか難しいですよね。一つでもとても大きいのにさらに5万機ともなれば広大な敷地が必要ですし、そもそもこんなにたくさんのジェット機が一堂に集まるということ自体が現実的ではありません。
そんな非現実的な数値こそが、毎年海に流れ着くプラスチックの量です。重さにするとおよそ8000000トンにもなります。全然イメージできないですよね。
ここから先は、皆さんもご存じの通りです。
たくさんの海洋生物が、プラスチックゴミに絡まって命を落としたり、誤嚥して命を落としたりしています。写真で見たことのある方もいらっしゃるかもしれませんが、その姿はあまりにも痛々しいものです。
海洋プラスチックゴミと聞くと、まるでクラゲのように海を漂う、ビニール袋を想像する方も多いかもしれません。そのイメージはプラスチックゴミのある一側面にすぎません。
次は、あまりにも小さすぎるプラスチック、「マイクロプラスチック」について触れてみましょう。
マイクロプラスチックとは?
ジャンボジェット機5万機分もの膨大なプラスチックが、海に流れ着いており、そのあまりの多さにイメージが付きにくいという内容はすでに述べた通りです。
今度は逆に、あまりにも小さすぎてイメージが出来ないプラスチックについて少し触れようと思います。
一般的に5ミリメートル以下の大きさになったプラスチックのことをマイクロプラスチックと呼びます。さらにそれを二つのカテゴリーにわけて、1次マイクロプラスチックと2次マイクロプラスチックと呼ぶことがあります。
1次マイクロプラスチックとは、洗顔料や歯磨き粉などに使用されるビーズ状のもので、主に研磨剤として使用されます。
また、2次マイクロプラスチックとはプラスチック製品の破片を指します。様々な外的要因によってバラバラになり、5ミリメートル以下になったプラスチックです。
(詳細は上に紹介した「洗顔料や歯磨きに含まれるマイクロプラスチック問題」という資料を参照)
このあまりにも小さいプラスチックは、その大きさがゆえに回収することが非常に困難です。そのため、様々な海洋生物の体内に取り込まれやすいという事実があります。
マイクロプラスチックにより、それが具体的に生態系にどのような影響を与えているのかは様々な調査・研究が行われている最中です。
とはいえ、少なくとも何らかの悪影響が及ぼされることは想像するに難くないでしょう。
完全に分解されるまで数百年かかることもあるとされる海洋プラスチックが、例えば私たちの身体の一部になってしまうと考えるとあまりにも不気味で、怖いですよね。
海洋プラスチックに立ち向かう企業たち
ジャンボジェット機5万機分の膨大なプラスチックが、海へ流され、しかもそれが今度は姿を変え、とても小さな粒子として私たちのもとへ知らぬ間に帰ってきているかもしれない・・・
そんな現状にどう対処すればいいのでしょうか。
もちろん、ぽい捨てをしない、そもそもプラ素材を買わないようにする、など個人レベルで対処することは可能です。
しかし、あまりにもスケールが大きすぎますよね。
そんな問題に様々な方法でアプローチする企業がこの世界には多数存在します。
その一端をご紹介しましょう。
QUALY/タイ発!サステナブルでユニークなプロダクトブランド
QUALYの製品は、 パッケージも含め全て100% RECYCLABLE(再利用可能)で全ての商品が自社工場のMade in Thailandとなっています。
まるでクジラのお腹にたまったビニールを口から出してあげるように見える、海洋プラスチック問題が騒がれている現代への風刺のきいたクジラ型の袋ホルダーが印象的です!
ポイントは、ペットボトルをアップサイクルして作られているという点です。例えば、このクジラのビニール袋ホルダーは28本のペットボトルから作られています。
KNT365/日本初のニットマスクの「ORBIT」と「SIBLINGS」
「KNT365」は大阪にある自社工場で、最先端の3Dニットの技術を用いて材料ロスを減らした、地球配慮型の製品を生み出している日本のニットブランドです。
3Dニットとは無裁断・無縫製でほぼ完成系の姿で編み上げる技術のことを指します。
「KNT365」のマスクはペットボトルを再生して作った再生ポリエステル糸を編み上げて作っています。500mlのペットボトルから約2枚のマスクが作られている計算です。
今のご時世、マスクは手放せないですよね。コロナ禍以降、道端で使い捨てのマスクが落ちているのをよく見かけます。
こういったマスクも、海洋プラスチックゴミの原因となります。
ペットボトルで作られたマスクを大事に使いたいものですね。
SOLGAARD/ニューヨーク発!サステナブルで機能的なLIFEPACK2.0
Solgaard Design,Inc はアメリカ・ニューヨークに拠点を置く米国法人。
ファウンダーのAdrian Solgaardは友人のバックパックが盗まれたことをきっかけに、完璧なカバンの持つ機能とは何かについて考え、プロダクトの開発を始めました。
結果2016年にLifepackを完成し、アメリカのクラウドファンディングでリリース。世界中の人々からの支持され、なんと1億3000万円を超える支持を集めて製品化されました。
LIFEPACK2.0の一番のポイントは、このバックパック自体が「海洋プラスチック」から出来上がっている点です。
LIFEPACK2.0の生地は海洋プラスチックをアップサイクルして作られた独自のハイテク素材Shore-Texです。
非常に丈夫で耐久性に優れ、水や汚れに強い特徴を持ちます。
また製品が1つ売れる度に海から2.2kgのプラスチックを回収し、そして洗浄、粉末状にして生地へとアップサイクルするサーキュラーエコノミーに取り組んでいます。
この事例の他にもたくさんの企業が海洋プラスチック問題の解決にむけて努力を重ねています。
しかし、だからと言ってこれで安心、というわけではありません。ジャンボジェット機5万機分ものプラスチックゴミを減らすためには、もっと抜本的な解決策を見つけなければいけません。
この問題は非常に根が深く、この世界全体が一斉に脱プラに向けて動かなければ、難しいと考えています。
おわりに
いかがでしたでしょうか。海洋プラスチックについてほんの少しでも理解が深まってくれたなら嬉しいです。
ところで、上で紹介した商品たちにどこか見覚えがないでしょうか?もうお気づきですよね。これらは全てBuddy'sで扱っている商品たちです。
脱プラ製品が良いからといってそればかり今までと同じように買えばいいか、といえばそうではありません。
重要なのは、その商品を通じて企業がどんな課題を解決しようとしているか知ることです。つまり、商品が訴えたいことはなんなのかということに目を凝らすことが必要だということです。
そんな習慣が、私たちを含めより多くの消費者たちに広まってくれたら、もしかしたらプラスチックに関する諸問題は解決に向かうかもしれません。
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