今よりプラス10分歩き、基礎代謝の低下をリカバリーしよう!
こんにちは。BuddyNuts管理栄養士の広瀬です。
以前、「気づいたら体重が増えている」の背景に、加齢による基礎代謝の低下があることをお伝えしました。
記事中にも書きましたが、基礎代謝はいきなり低下するわけではないため、食べる量を減らす前に活動量を増やすことでカバーしていきましょう!
活動量を増やす方法としてまずおすすめしたいのは、「今より10分多く歩くこと」です。 この記事では、理由や実践ポイントを解説します!
基礎代謝の低下によるカロリー消費減をカバーできる
体重50kgの女性の場合、30代では20代よりも1日あたりの基礎代謝量が10kcalほど少なくなります。
脂肪1kgは約7200kcalと言われているので、食事量と活動量が全く同じ場合、30代は20代よりも1年間で3,650kcal=約0.5kg体重が増える計算です。
詳しい計算方法は、こちらの記事をご参照ください。>>
では、体重50kgの女性が10分間歩いて消費できるエネルギーはどのくらいかというと……約25kcalです。
なんと、基礎代謝の低下分をばっちりカバーできるのです!
これは嬉しいですね。
さらに、動くこと自体が筋肉量や骨量の維持にもつながるので、さらなる基礎代謝の低下を予防できます。実際、「ウォーキングをしています」という方の体組成を見ると、70代や80代であってもしっかりと両足に筋肉がついているものです。
ちなみに、30代女性(体重50kg)の20代からの基礎代謝の低下分と、10分間歩いたカロリーの差分は15kcal。
1年間続けられれば、反対に約0.5kg体重を減らせる計算になります。
日々のちょっとした習慣の積み重ねが、中年太りの予防につながるのですね。
歩くことを「目的」ではなく「手段」にしよう
「運動は20分やらないと脂肪を燃焼しないから意味がない」と言われていたのは、もう昔の話。
最近の研究報告では、運動時間は細切れでもOKというのが主流です。
実際、厚生労働省の「アクティブガイド」でも、「+10(プラス・テン):今より10分多く体を動かそう」と呼びかけています。
ぜひ安心して、ちょこちょこと歩く時間を稼ぎましょう。
田舎の方と比べると、都会の方はよく歩いています。日本に限った話ではなく、ニューヨーカーもよく歩くと言われていますよね。
理由は、車を使わずに公共交通機関を使うから。
歩こうとして歩いている(目的)わけではなく、通勤で、道も狭いし電車の方が早い、という「手段」として徒歩を選び、その結果自然と歩数が増えているのです。
こんなふうに、歩くことを「目的」ではなく「手段」として取り入れると続けやすくなります。
家から片道5分ほど歩くと、何がありますか?
もし何かお店があれば、そこへ行く時はぜひ歩いてみてください。
もし家の近くを歩くのが難しい場合は、「駐車場は店舗から一番遠いところを使う」「下りだけはエスカレーターではなく階段を使う」など、できそうなことをぜひ探してみてくださいね。
慣れてきたら速歩きも取り入れたい!
体力や筋力を維持し、疾病リスクを下げる歩き方としては、ウォーキングの中に速歩きを取り入れることも推奨されています。
たとえば、歩数・速歩き時間と疾患リスクを検討した中之条研究では、4,000歩(そのうち速歩き5分)で、メンタル関する疾患を予防できるという報告をしています。
1日家の中で過ごすと、多くても2,000歩程度にしか動かない方の方が多いでしょう。
10分テキパキ歩くと約1,000歩稼げます。
歩くことに慣れてきたら、少しずつ速歩きも取り入れてみてはいかがでしょうか。
寒い季節は、体を動かすことが暖房代の節約にもつながります!
ちょこちょこと動き、ココロもカラダもすっきりしたいですね。