気づくと体重が増えているのはナゼ?を管理栄養士が丁寧に解説
こんにちは、BuddyNuts管理栄養士の広瀬です。いつもBuddyNutsを応援してくださりありがとうございます。
さて、「○歳過ぎると、痩せにくくなるよ〜」と、年上の方から助言されたこと、ありませんか?35歳、40歳、45歳等、節目で体調変化を実感される方が多いようです。
栄養相談では必ず体重履歴を聞きますが、「少しずつ増えて、気づいたらこの体重になっていた」という言葉もよく聞きます。
そこで今回のメルマガでは、「なぜ、体重は気づくと増えているのか!?」を掘り下げて考えてみたいと思います。
まず、体重の変化は、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスによって起こります。
つまり、体重が変わらないとき、摂取エネルギーと消費エネルギーは釣り合っています。
もしずっと70kgだったなら、「70kgを維持するためのエネルギーを毎日とっている」ということです。
(活動量にもよりますが1,700-2,000kcal程度と推測できます)
摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る状態が続けば体重は増えますし、下回る状態が続けば体重は減ります。
また、食べる量が変わっていない(=摂取エネルギーが同じ)場合でも、消費エネルギーが減れば、バランスが崩れて体重が増加します。
例を挙げてみましょう。
10年間で10kgほど、緩やかに体重が増加していたという話はよくありますね。「さすがに途中で気づくだろう!」と言いたくなりますよね?
でも、実はそれ、難しいんです。
脂肪は、理論上は1kg約7,200kcalだと言われています。
つまり、1年間(365日)で7,200kcal、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると1kg増加する計算になります。
7,200÷365=19.7……毎日わずか20kcalのオーバーで、1年後には1kg増えてしまうのです!
ご飯1口は25kcal前後ですから、「食べすぎ」という自覚が持てるはずもありません。しかも、体重はいきなり1kg増えるのではなく、体重計の一番下の桁の数字から少しずつ少しずつ変わっていきますから、危機感も起こりません。
忙しい毎日では体重を測定できる余裕もなく、あっという間に翌年の健康診断を迎え「あれ、去年より1kg重いな(でも1kgだし誤差だろう)」が積み重なります。
健康診断の結果用紙には、多くても3年分ほどしか表示されないので、「気づいたら10年前より10kg太っていた」となります。まさに塵も積もれば山となるですね(笑)
ダイエットのおすすめは、その逆です。
つまり、体重が気になる方は、糖質や脂質を含むものを「今より1日1口減らしてみる」からスタートしてみてはいかがでしょうか。
3カ月でマイナス10kg!ではなく、増やした期間と同じ時間だけかけて減らす覚悟で取り組んでいただく方がストレスなく続けやすいですよ。