右肺炎と人事のしごと
こんばんは。都内某社で人事をしてるぶちです。
先月、9月13日の金曜日にこんなツイートをした。
この予告通り、次の9/16(月)〜9/20(金)週は毎日22時〜23時まで働いた。繁忙期というわけではなかったが、たまたま同じ週に業務が集中してしまい、結構大変だった。
疲れも溜まったその直後、9/22(日)に発熱してしまった。結論から言うと、肺炎に罹患していた。
39°台後半の熱が出て、最初はコロナかインフルかと思い自宅で検査キットを試してみるも陰性。
しかし3日目の9/24(月)になっても熱が収まる気配はない。これはおかしいと思い近所のクリニックを受診したものの、やはりコロナもインフルも陰性。しまいには医師に「まあ風邪のひき始めでしょう(笑)」と言われ帰された。
「39°台後半の熱が3日続いてただの風邪なわけねーだろこのヤブ医者が!!!」と、朦朧とする意識の中力を振り絞って救急車を呼んだ。
人生で初めて点滴を打ち、血液検査・唾液検査・尿検査・エコー・レントゲン・CT全てをやってもらい、その結果右肺炎と診断された。
余談だが、この時対応してくれた救急チームが、僕と同世代っぽい男女5〜6人の仲良さげな若手医師で、すごくチームの雰囲気が良かった。その日救急搬送されたのはその地域で僕だけだったらしく、チームの優しそうな男性医師が「今日出勤してるメンバーオールスターで対応しますから安心してくださいねー!」って言ってくれて心強かった。医者ってマジでカッコいいなと思った。
さて、前置きが長くなったが、
この思考もおぼつかないほどつらい肺炎の中で、ぼんやりと2つのことを痛感した。
まず、やっぱり自分は周りの同世代の若者に比べて身体が軟弱なのだということ。このままハードワークを続けるのでは自分の身体は長く保たないということ。
1週間深夜残業をしただけで免疫力が下がり、あまつさえ肺炎に罹患してダウンしてしまった。
最近だと、会社の同僚3人で南米旅行に行った際には、僕だけが体調を崩してしまった。去年同じメンツでエジプトに旅行した時も僕だけが体調を崩した。これらはあくまで一例で、僕は本当にちょっと疲れることをするとすぐに体調を崩してしまう。
一言で言えば、ハードワークできる身体じゃないのだ。
働き方改革が叫ばれて久しいが、とはいえ若いうちはたくさん残業して経験を積んで成長曲線を鋭角にしていくことが、キャリア開発においては間違いなく有利に作用する。それなのに僕は、少し無理をしてしまうだけで体調を崩してしまいやすいのだ。
今回の肺炎を通じて、そんな軟弱な自分が無理のない働き方をしつつも、如何にキャリアにおける成長を実現していくのかという壁に直面した。これを書いている今もすごく悩んでいるし不安だ。でも、キャリアは短距離走ではなくマラソンという考え方が自分にはしっくりくるし、だから体調崩すリスクを負ってでも自分を追い込むのではなく、ちょびっとずつでも長く仕事を続けられるようなライフスタイルを選択すべきだと思った。
たとえ上司が自分に期待をかけて負荷の重いアサインをしてきても、時にはNOと伝えることも必要かもしれない。
肺炎に喘いでいた最中、もう一つ痛感したことがある。
それは、「勉強したい」「人事の勉強がしたい」「体調崩すまで残業して実務経験オンリーで学んでいくのではなく、仕事はほどほどに抑えて、空いた時間で自分で人事の勉強をしたい」ということだった。
人材育成の領域で有名な考え方に、ロミンガーの法則というものがある。
これは、社会人の学びのうち、
・7割が実務経験
・2割が上司などからのフィードバック
・1割が読書や研修
とする理論である。要するに、机に座ってのお勉強よりも、実務経験を積む方が社会人として成長しますよ、ということだ。
これは実体験として皆も同意できるところだと思うし、僕も実際そう思う。
それでも、僕は勉強による学びが好きなのだ。
実務経験では中々得られない、抽象的な考え方・体系的な知識をインプットするのが好きなのだ。
僕はわざわざ大学院で人材マネジメントや組織論を専攻するほどの物好きで、たぶんどこまで行ってもアカデミック寄りなタイプなのだと思う。
肺炎でつらい想いをしてる中、なぜかそんなことを考えた。「今すぐ健康体に戻れるなら、残業なんてセーブして平日夜は人事の専門書を読んで勉強するのに」と。
今回、肺炎に罹患して仕事との向き合い方を考える良い機会になった。
ここ2〜3年はハードに残業も頑張ってきたが、自分の特性や指向性を鑑みると、やっぱり本業は無理しすぎずに、自分で勉強する時間を確保するようなライフスタイルの方が、健康にも良いし心も満たされる。
しばらくは、敢えて頑張らずに行ってみようか。
そんなことを考え巡った肺炎との闘病生活でした。
ぶち