生き方は自由でいい!〜おかえり 横道世之助〜2023年小説29冊
この本は温かいですね!
小説らしい小説というんですかね
氷河期で就職できず
フリーターで生きてる青年のお話。
生活力とか運で言うと、
悲観的に生きてもおかしくないのに、
フリーターでも堂々と生きている。
そして圧倒的に良い人なんです。
主人公の友達もさ、
大手金融に就職したけど挫折し早期退職
シングルマザーで子育て
一度の喧嘩で相手が車椅子生活
寿司職人になるため苦労する女性
みんな横道にそれて、
それた事も悪くないと思わせる小説
人生なんて順風満帆に行かない
だからこそ、レールから外れた時に
どう前向きに生きていくかが大切
そう思わせてくれる小説ですね。
個人的には就職もしないフリーターの息子に、
親父が東京に様子見に来て言うセリフが
素晴らしいなと。
ここが底辺だから、
この先はどう転んでもプラスだ!
みたいな事言うんだけど、
粋だねえ〜って思ったね。
どんな人生もアリだと思わせる
不思議な雰囲気の小説です。
吉田修一さんの本、
久々でしたが良かったです。