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2020 SBS歌謡大祭のBTS、素晴らしかったな…

2020年12月25日、SUGAとVの故郷、大邱で開催された音楽番組の大祭。「Dynamite」以降、国内外のたくさんの番組で、さまざまなスタイルのパフォーマンスを見てせてくれて、そのどれも素敵だったけど、パクチーはこの、大祭のBTSには特に心震えました…。

番組用のカメラで撮影されてきれいに編集されてるものも勿論すてきなんだけど、パクチーはステージカメラがかなり好き。番組用は皆んなの表情がよく見えるけど、ステージカメラはダンスのパワーが伝わるからかしら。

「Black Swan」が初めて公開された時は、アルバム『MAP OF THE SOUL : 7』の全貌がまだ分からない時で、BTSの「Black Swan」に先行してスロベニアのダンスカンパニー「MN Dance Company」のアートフィルムが公開されました。パクチーはあれも好き。撮影していた空間も好き。アートフィルムのダンスは、クラシックバレエのベースのある人たちのコンテンポラリーダンスでした。コンテンポラリーには、クラシックバレエの人が現代的な表現をするタイプのダンスと、クラシックバレエ要素を全く入れないダンサーのダンスとあって、パクチーは同じ呼び名ながら全く別物に見える。パクチーは「クラシック要素無し」のコンテンポラリーが大好きです。ちなみに日本のコンテンポラリーダンスは、世界でもトップレベルなんですよ。

そしていざ、BTSによる「Black Swan」が公開された時、あまりの衝撃に、何度動画を見たことか…まず全体を見て、ひとりずつ×7見て、また全体を見て…以下略、本当に心打たれました。裸足で踊る彼らが美しくて。アイドルのダンスなの?アイドルってここまで出来るの?これはBTSなの?わたし生きてるの?生きてる?良かった…。

美しく見せるにはとても難易度が高そうな振りに見えるけど、皆んなすごく良く理解して、振りに込められているものを表現しようとしていた。そして『MAP OF THE SOUL : 7』は、ジンくんが一人だけ早くに振り付けの稽古を始めたそうで、すごく努力が結実していた。ジンくんのダンススキルがめっちゃ上がってびっくりした。

その時の衝撃が再来した感じでした、歌謡大祭inDAEGUの「Black Swan」。

曲のアレンジも良かったな。好き。グクちゃんの髪も舞踏のダンサーっぽくて良かったな。パクチーはここ1年くらいツーブロックなので、最近メンバーのツーブロックを見ると妙に親近感。

そしてこのジミンちゃんが…。(感極まってる)。

パクチー1個思ってたことがあって。
ジミンちゃんのダンスは「Black Swan」以降変わってきたように見えていて、それは多分、彼が元々やっていたモダンバレエを踊る体から、大変な努力でHipHopのスタイルを身に付け、そこから今度はバレエ要素が生かせるような振りをするステップにBTSが進んだことと関連があると思うのだけど。

「Black Swan」の振りは100%バレエ的なコンテンポラリーでもないし、100%HipHopでもないし、どっちの要素もありながらどちらにも振り切らないすごく中間的なニュアンスのダンスだから、重心の位置が「バレエの位置」で取るか「HipHopの位置」で取るか、彼がどちらで取ることも出来るために、曲中で瞬間瞬間変わっているように見えたのです。

それがすっかり安定していた。そして背中のラインをバレエ的なポジションで取ることで、本当に完成させた。そうか、彼は「いろんなジャンルを踊れるジミンちゃん」から、どんなものを踊っても「ダンスジャンル:パク ジミン」になったのか…。

「Dynamite」のジミンちゃんのエレガントさ、あれも背中のラインが保たれているところにあると思うのですよ。そしてすっかり安定しているのですよ。腰が。あ、いえ、重心が。

この2曲も良かったでしたね…。

いつからか、こういう自然なムーブを入れながらライブパフォーマンスする撮影っていうのをトライし始めて、その精度がどんどん上がっていって、今この「自然なアドリブのような動き」と「打ち合わせされた動き」が実に滑らかにミックスされているのの、彼らの「今この瞬間あなたのために歌ってるよ」感。彼らのひとりひとりの表現力と、動きの迷いのなさと、演じていない表情と、百戦錬磨の青年たちに打ちのめされるんですけど、どうしたらいいんでしょう。

そしてSUGAが療養に入ってからいつも思っていましたが、この「不在」を「不在」と感じさせる演出が新しいと思ったし、彼らの根底にある信念みたいなものの表明を感じました。「人は皆違う」だから「代わりのある人はいない」。パクチー若かりし頃は「代わりのない人間なんていない」と思っていましたからね。「誰しも替えがきく」と。20代くらいまでそうだったような気がしますが。

それぞれのTV局に行って撮影することが出来なくなったケースにおいて、毎回工夫されたセットとカメラワークで、時には超ビッグスケールの会場で、きっといくつものチームが同時並行でプロジェクトを進行させているんだろうなあと、そのどれもに美術スタッフや、撮影スタッフや、ダンサーや、会場や、コロナで煽りを食いそうな業種にもお金を回して、多分実際そこまでしなくても誰も文句は言わないはずだけど、すごいや…と余計なお世話ながら正直毎回感心していました。
そしてどんどんノウハウや経験が蓄積されていて、ほぼ毎回新しい環境で新しい導線でパフォーマンスしなければならない彼らが、よりのびのびと表現出来るようになっている。焼き直し感がちっともないってすごいことです。チーム業です…BTS楽団…。

今回パクチーにとって、彼らのパフォーマンスが特に違って見えたのは、彼らが大邱に行ったということも関係あるのかもしれません。スピーチの内容はTwitterで見ました。はあ…レベルが高い…。こんなに肝が座ってしゃべる20代…。言葉のひとつひとつが鉛玉のように重みがある。瞬時に何ヶ国語に翻訳されるのも分かっているのだろうな…。レッドカーペットも良かったな…何から何まで良かった…(公式の訳付き動画は、あいずちとかが編集されていて残念)。

パクチーは26日が仕事納めでした。2020年は変な年でしたね。
年の仕事の終わりにこんな素敵なものが見られて、パクチーの1年は大満足です。

それではまた!




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