Capter2、BTSジン氏の戦略
BTSのChapter1、その終盤にて、最年長のジン氏の中で固まってきた戦略は
「アンコールで頭に何をつけるか」
であった。
…であった。でいいんだろか。
図1をご用意しました。
この、彼独自の個人的戦略が、彼個人の発起から始まって、手近なヘアスタイリストさん方の協力のもと実行されていたことは想像に難くない(参考動画:[EPISODE] BTS (방탄소년단) @ 'PERMISSION TO DANCE ON STAGE - SEOUL')。
パクチーは、これらの写真群を眺めていると、ぽわわわわあ〜〜〜と頭の中に、そのビハインドドラマが勝手に想起されてくるのであった。
多分にクリエイティブな要素が含まれていたと思われるんだが、いかがだろうか。
一方、Chapter2に入って、ジン氏が公共の場にて大きな話題となったのは、韓国映画『非常宣言』と『HUNT』の、2本の試写会出席であった。
これ、インターネットの海に溢れるジンくんの試写会の動画を見ていただくと分かると思うのだが、1回目の試写会には「呼ばれたから、行った〜」という多少の戸惑いが見て取れる。対して2回目の試写会では、
・その場における彼の役割
・主賓に対する自分のポジション
・一流パフォーマーらしい一流の表現
が、明確になっていて、目標にはっきりとフォーカスして、そこに向けて
ガシャーーン!!
バチコーーーン!!!
と、短期間で、2度目にして確実に、
うっわ〜〜〜〜〜〜!!!
ピシャ〜〜〜〜〜っと
合わせてきた〜〜〜〜よ〜〜〜〜!!!!!!
痺れた。さすがだった。
『HUNT』の試写会では、ポケットから手書きの紙切れを出すのだが、それは、開くともうひとつメッセージがあるという、2段階の展開があるように仕込まれていた。手書きの紙切れを出しただけでも驚きなのに、ノールックでしれっと紙を広げて、驚きの二乗を提供しておきながら、「何かありました?」と、まるで何も起きていないかのような堂々としたたたずまい、自信に満ちた得意気な表情が、そこにあったはずの微細なシュールさ、微細なコミカルさを、完全に「愛らしい」で押し流して優勝していた。
パクチーが考える、1度目の試写会と2度目の一番大きな違いは、1度目が「呼ばれてやって来た、王子」だったのに対し、
「この映画の成功を応援しに来た」
という自分がその場所に来た目的意識が明確だったところにある。映画の試写とは、「映画完成したから見に来てよね!」ということであるので、ただ見れば良いのであるが、彼は、ジンくんは、「自分がここに来て、これだけフラッシュを浴びるなら、良い方に意味のあることもできる」と考えたのではないだろうか。
彼が、作ってもらったパネルじゃなくて、作ってもらったフリップじゃなくて、デザインされたカードじゃなくて、どこにでもあるその辺の紙とその辺のペンによる、自らの手書きの、おおよそあのような場では不適格なスタイルを取ったことで、あることを明確にした。それは、
この映画を応援するのは、仕事じゃなくて、コマーシャルじゃなくて、ギャラを貰っているんじゃなくて、つまり頼まれたからしているのではなくて、自らの思いだよ
ということである。
あの手書きの紙切れを見て、連想するものがあった。
なんだろう、ドラマで見たりする…。
ああ、朝起きて、テーブルの上に息子からの置き手紙。
「弁当、毎日ありがとう」
そういう、そっけない、けど真心!
飾りっ気ない、作ってない!から、泣ける!
共通するものを感じた。
Chapter2、ジン氏…のコンセプトは…
「国民の息子」ではあるまいか!!?
…と思ったけど、「国民の息子」と呼ばれている俳優さんはすでにおられるようなので、「国民の甥」、的ポジション、なのでは…!さては………!!
年下の友人として、自信を持って、敬愛する俳優さんの映画を心から応援するし、それは自分の名前と体をつかってより出来る、と認識した時、彼はその役が最大の効果を発揮するように、パフォーマーとしてきちんと集中して場に臨んでいた。彼の「甥」的、母への置き手紙相当のドストレートな直球の真心を受け取ったから、ホスト役であった俳優さん方は素で破顔して、素で心を温めたのだろう。
分かる…。
まごころが一番嬉しいの分かる…。嘘も多い世界だから。社交辞令が当たり前の世界だから。お金もらって褒め称える仕事だから。
と。
マンガ込みの力の入った長い前置きでしたが、
Chapter1とChapter2の共通点、それは「ホームメイド」と、仮に呼称してもいいのではないかとパクチーは考えた。どちらも、「誰にでも手に入れられる素材」と「工夫」で出来ている。Chapter2ではさらにストイックに、言うなれば「キッチンメイド」。プロの工夫は借りずに、自宅の、自分の手で、台所にありそうなメモ帳とペンで出来らあ、そのくらいの簡便さ。
これらは全て、ジン氏がその真心を伝えるために選んだ手段だったわけだが、ある時はARMYに、ある時は先輩の友人に、またある時はメンバーに、
これを用意している時のジンくんの心情を想像して、少しの時間、心を落ち着けて、シンクロさせてみようと試みると、気づくことがある。
「 これは、あなたにも、誰にでも、明日からできる・・・ 」
その点が、一番すごいと思った。
そうか…そうなんだ…。
ジンくんの独特の表現を、毎回ファンたちは楽しみにしたり、喜んだり、面白がったり、嬉しく思ったりするわけだけど、目に飛び込んでくる彼特有のユーモアや美的センスの背後には、
気持ちを伝える、
手を動かす、
特別な道具はいらない、
どれもこれも、誰にでもできる方法を使って、彼は、すごい光量を浴びながら、その真ん中で、ただ彼の真心を伝えているだけなんだ…、感謝の気持ちを伝えたくて。愛していることを伝えたくて。誰もが今すぐ出来る方法で。
ARMYたちが、グッズを手作りして応援して、それを受け取り続けてきたからこそ、ジンくんも、作ったもので伝えられる真心を信じているのかもしれない。そしてさらにそれを、「ファンとアイドル」以外の関係性の中でも使って、その方法の、進化の最先端、
もしかしたらそれは原点に戻って、
メモ一枚、ペン一本使って、あなたは親しい人に、応援する気持ちを、感謝を、愛を、伝えることもできるんですよ、格好つけなくったって、格式がなくったって、伝わるものがある、
それを率先しているのが、Chapter2のジンくん、
「キッチンメイド」&「国民の甥」。
そんな考えが浮かびました。
一家に一人。自宅のキッチンに完璧な甥。
ジンくんに親近感を感じるのは、自宅のキッチンでなら自分で良く感じられる自分の真心を、その柔らかさ、ピュアさそのままにして、ものすごいフラッシュの嵐の中に持ち出して、それでもしっかり立ってる、それがジンくんだ、という風に見えるからだろうか。
心許ないような、眩しいような。
柔らかい部分に、負荷をかけて、頑張って、
そして、やりこなしているジンくん。ゴリゴリの消費の世界で、ガチガチの資本主義の世界で、真心を持ち出すイノベイティブな、革命的な、革新的な行為を、勇気を持って続けるジンくん。他者に甥的な、打算のない好意で関わるジンくん。ファンに「応援して欲しい」とお願いして、声援を力に変えて、だってそれはとても勇気のいることだと思う、彼が踏ん張って、頑張る分、明らかに世界が美しく変わっている。
彼が「やる」と決めた決意のお陰で。
ありがとう。
読んでくださったみなさんも、ありがとう。
それではまた!
追記:
試写のバックステージが公開されましたね!
これを観ていたら、特殊な、限定された環境で育ったこの青年に、たくさんの、いろいろな素晴らしい人たちと出会うことを経験させてあげたい…!と思うスタッフの気持ち、の目線になってしまった。
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