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ビットコインしか勝たん! 第6話

※2023/12/20作
<テーマ>
想像に難くない日本の未来

<場面>
今年最後の日銀の金融政策決定会合の結果発表が先ほどあったところ これについて弟子の小僧と投資家の師匠が話をしているところである さて今回はどんな展開が待ち受けているのだろうか?



小僧
「なぁ 師匠 今さっきさぁ 日銀から発表あったよねぇ あれって何の発表なの?」
師匠
「おぉ あれじゃな 日銀の金融政策決定会合の結果発表のことを小僧は言っておるんじゃな?」
小僧
「あぁ そうだよ あれって何なんだ? オレに教えてくれよ」
師匠
「あれはじゃのぉ 簡単に言うとじゃ 日本の長期金利をこれからどうしていくか? それを全世界へ発表することじゃよ」
小僧
「長期金利を全世界へ発表ねぇ ちなみにさぁ 速報記事を見るとだよ 金融緩和をこれからも継続ってなってたけど これは一体どういうことなんだよ?」
師匠
「あぁ 確かにそうじゃったのぉ 金融緩和の継続じゃったのぉ」
小僧
「そう それ その金融緩和の継続のこと!」
師匠
「やれやれ 最近の小僧は 少しは投資に関することに意識が向いてきたと思ったが まだまだの様じゃのぉ」
小僧
「そんな回りくどいこと言わずにさぁ 師匠 最近ようやく オレも真面目に投資のことやビットコインで資産運用する意識が湧いてきたんだからさぁ」
師匠
「真面目に投資をか… なるほど まぁよいか… 」
小僧
「早く教えてくれよ 金融緩和 あれはどういう意味だよ」
師匠
「まぁ いいじゃろ 日銀は金融緩和を継続すると発表したじゃろ?」
小僧
「あぁ そうだよな それはつまり?」
師匠
「それはつまりじゃ 日本の中央銀行である日銀はじゃ これからも日本円を無限に刷り続けますよ そういうことを全世界へ発信したんじゃよ」
小僧
「日本円を無限に刷り続けるだって???」
師匠
「あぁ そうじゃ 無限にじゃ」
小僧
「ちょっと待ってくれよ 師匠 それってさぁ 金融緩和を継続と日本円を刷ることとさぁ 一体どういう関係があるんだよ? オレにはさっぱり分かんねえよ」
師匠
「何じゃ 小僧よ 本当に何も知らんのじゃな」
小僧
「うっ… まぁな… 」
師匠
「なるほどのぉ ここまで無知だったとはのぉ 投資家にとってじゃ それはもはや死を意味するわい」
小僧
「おいっ 死を意味するって 何だよその言い方!」
師匠
「はっは すまんすまん ワシとしたことが大人気ない ちょっと表現がストレート過ぎたわい」
小僧
「ストーレート過ぎるぞ! 師匠はさぁ たまにそういう言い方するよな!」
師匠
「じゃから 誤っておるじゃろ すまんとな」
小僧
「まぁ オレもそろそろ慣れてきたからいいんだけどさぁ けどやっぱ 悪意しか感じねえぞ!」
師匠
「悪意か… まぁよい それくらい大事なことなんじゃ 投資をする上では必ず知っておかねばならんことじゃからのぉ」
小僧
「で そろそろいいだろ? 質問に答えてくれよな! それにさぁ オレはまだ死にたくないぞ!」
師匠
「分かったわい そう顔を近づけるでない」
小僧
「ったく! 師匠ったらさぁ… 」
師匠
「いいか 小僧 日銀は金融緩和を継続すると言ったじゃろ」
小僧
「あぁ そう言ったな」
師匠
「金融緩和の意味は先ほども言った通りじゃ 日本円を無限に刷って市場にお金をバラマキ続けるということじゃ」
小僧
「お金をバラマキねぇ… 」
師匠
「そうじゃ バラマキじゃ そしてじゃ そのバラまいたお金でじゃ 日本の国債を買い支えるんじゃよ」
小僧
「国債を買い支えるって 何でだよ?」
師匠
「それはじゃ 国債を買い支えることでじゃ 日本の国債の価格を一定に保ち続ける為じゃよ」
小僧
「けどさぁ 何でそんなことする必要があるんだよ?」
師匠
「どうしてか… か そうじゃな それはなかなかいい質問じゃのぉ」
小僧
「いやさぁ 師匠 ここで池上さんなんてぶっ込まなくていいからさぁ 教えてくれよ で何でだよ? 国債を買い支える理由」
師匠
「それはじゃ 国債の長期金利が上がらない様にする為じゃよ」
小僧
「ん? 国債の長期金利が上がらない様にする為だって??? ちょっとオレには難しいんだけど そもそもさぁ 国債価格と長期金利って関係があるのか?」
師匠
「あぁ 大有りじゃよ」
小僧
「へぇ 何でだよ?」
師匠
「そうじゃのぉ ここでは敢えて難しい計算式は言わんでおくがのぉ そうじゃ 今の小僧ならこう覚えておくと良いじゃろう」
小僧
「どう覚えておくんだよ?」
師匠
「それはじゃ 国債価格と長期金利は反比例の関係にある ってことじゃ」
小僧
「反比例の関係… 国債の価格と長期金利が?」
師匠
「あぁ そうじゃ 反比例じゃよ 小僧も言葉の意味は分かるじゃろ?」
小僧
「反比例だろ? もちろん分かるけど… 正比例の逆だから えぇと あれだろ? どっちかが上がるとどっちかは下がるってやつ なぁ そうだろ?」
師匠
「あぁ その通りじゃ つまりじゃ 国債価格が上がると長期金利は下がる 反対に国債価格が下がると長期金利は上がるんじゃよ」
小僧
「へぇ なるほどねぇ あっ! だからかぁ」
師匠
「何かに気づいた様じゃのぉ」
小僧
「つまりさぁ 日銀は長期金利を上げさせたくないから意図的に国債を買い支えているってことだろ?」
師匠
「さすが小僧じゃな 飲み込みが早くなって助かるわい まぁこの場合 正確には 日銀ではなくて政府が なんじゃがのぉ」
小僧
「おいおいっ 日銀じゃなくて政府って何だよそれ! 何で政府は金利を上げたくないんだよ オレにはさっぱり分からねえぞ! 金利が上がると政府にとってなんか困ることでもあるのかよ?」
師匠
「さすが小僧じゃ なかなかいい質問じゃな 大有りじゃよ」
小僧
「いや 師匠 それ二度目だぞ! 今日はもう池上さんの出番はいいからさぁ 教えてくれよ どうして金利が上がったら政府は困るんだよ?」
師匠
「実はじゃ 日本政府はGDP比で世界で一位二位を争う借金大国なんじゃよ」
小僧
「げぇ そうなのか? オレそんなこと学校の授業で習わなかったぞ!」
師匠
学校では金融教育なんてまともにしてくれんからのぉ 小僧が知らぬのも仕方のないことかもしれんのぉ」
小僧
「でもさぁ 日本政府って そんな借金大国って感じはしねえけどな」
師匠
「まぁ そうじゃのぉ 普段生活しておる中では その事実にはなかなか気がつかんかもしれんのぉ」
小僧
「さっき師匠は言ったよな? 日本政府は世界で一位二位を争う借金大国だって!」
師匠
「あぁ そうじゃよ しかもダントツじゃよ」
小僧
「ダントツっ …(ゴクリ)」
師匠
「じゃから そんな国家政府が運用する国の国債なんてじゃ 世界中探してもじゃ どこの国からも人気がないんじゃよ」
小僧
「人気がねえって… 」
師匠
「では小僧に聞くが 人気がないものの価格はどうなると思うんじゃ?」
小僧
「えっ!? 人気がないんだろ? そりゃあ 価格は下がるよな! だって誰も買ってくれねえんなら価格を下げねえと売れねえよな! なぁ師匠 そうだろ?」
師匠
「あぁ その通りじゃよ 売れなければ価格を下げんといかん 商売の基本じゃよ」
小僧
「あぁ そうだよな 商売の基本だよな!」
師匠
「けどじゃ 小僧よ さっき話したことを覚えておるか?」
小僧
「ん? さっき話したことって?」
師匠
「国債の価格じゃよ 売れない場合 普通はどうするんじゃった?」
小僧
「あぁ 国債の価格な えぇと 売れない場合は価格を下げるよな つまり 国債の価格をな!」
師匠
「そうじゃな けどここで もう一つ大事な関係性があったじゃろ? 覚えておるか?」
小僧
「ん? 大事な関係性だって?」
師匠
「あぁ そうじゃよ 国債価格と金利の関係性じゃ」
小僧
「あぁ それな えぇと 確か 国債の価格と金利は反比例の関係だったよな?」師匠
「そうじゃ つまり どうなるんじゃった? 国債価格が下がると金利は… 」
小僧
「あっ!!! 金利は上がってしまうんだな なあ 師匠 そういうことだろ?」

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