面白い裁判に出会えるかは開廷表の見方で決まる!コツを抑えて「当たり」を引こう!
裁判所では毎日たくさんの裁判が行われていて、法廷の数も多いため同じ時間にいくつかの裁判が同時に行われている。つまらない裁判もあれば、内容が濃く、被告の個性も強い所謂「当たり」の裁判もある。
では、それをどう選べばいいのか、これから裁判傍聴を始めたいと思っている方や、あまりいい裁判に出会えていない傍聴初心者の方に僕なりの選び方をご紹介しようと思う。
まずは開廷表をチェックしよう!
裁判所(東京地裁)に行くと、入り口を入ってすぐの場所にその日開かれる裁判の予定が書かれた開廷表というものが置かれている。以前はファイルで綴じられた紙のものだったが、2017年からはタブレットの開廷表に変わっている。地裁、高裁、民事、刑事、簡裁などタッチパネルで検索ができる仕様でとても便利だが、僕としては以前の紙のファイルの方が見やすかった気もしている。
開廷表には、開始時間、事件名、被告人名、裁判官名、法廷の番号、審理の段階等が書かれていて、それを見て自分の傍聴したい裁判を選んでその法廷へ行くのだけれど、そこにはもちろん「この裁判は面白いですよ」とは書かれていないわけで、事件名や被告人名等を見てどのような裁判なのかを想像することになる。
初心者は審理が短期間で終わる裁判を選ぼう
とはいえ、テレビで逮捕の報道があり、被告の名前を知っているような大きな事件はそこまで多くはないし、殺人等の派手な事件の裁判が毎日行われているわけではない。ほとんどはその日で審理がすべて終了し、次回期日で判決というような事件ばかりだ。簡裁や地裁でも早いものだと審理の最後に判決を言い渡してしまうこともある。こちらとしては結果がその場でわかってありがたい。ちなみに僕はそういう裁判を選ぶことが多い。理由は簡単で、仕事があるので平日に何日も同じ事件を追っていられないからである。
「当たり」の事件を引くためのポイント
では、開廷表の中の多くの事件から「当たり」を引くにはどうしたらいいか。闇雲に選んでハズレを引かないように、僕が事件を選ぶ際のポイントをいくつか紹介しようと思う。他の傍聴マニアの方それぞれで選ぶポイントも当たりの定義も違うと思うので、あくまで僕の場合ということをご了承いただきたい。
まず、これは基本的なこのなのだけれど、傍聴未経験の方は気を付けていただきたいポイントが、開廷表の「審理の段階」が書かれている箇所。
「新件」、「審理」、「判決」などがあり、その日行われる裁判がどこまで進んでいるのかがわかる。文字通り「新件」は新規の案件なので、あえて理由がないのであれば新件と書いてある事件を探して傍聴すれば、初めから見られて良いと思う。
次に「審理」。これはその事件の裁判が少なくとも1回以上行われており、前回に続いて審理をするということ。その被告がどのような罪で、前回の裁判でどのようなことが行われたかなど、アニメなどで言うところの「前回までのあらすじ」を冒頭で教えてくれるわけではないので、事件の全体像を把握するまでに時間を要する為、初心者の方にはハードルが高いと思われる。結局最後までよくわからない場合もある。僕も同じ時間帯で新件に面白そうな事件がない場合に覗いてみたりするが、内容が把握できて尚且つ面白いということはあまり多くない。しかし、傍聴に慣れてくると徐々に被告人に検察や弁護士が質問している内容や証人尋問の内容でだんだん事件の全貌がわかってくる。部分的にわからないところが重要な部分だったりもするので、モヤモヤしたまま時間が過ぎていくパターンもあるが、わからないパーツを少しずつ繋げて全体像を把握する楽しさもある。それはあくまで事件自体が「当たり」なのが前提となる。いずれにしても傍聴初心者の方にはあまりお勧めではない。
「判決」は追っている事件以外は見なくてよい。
「判決」は、そのままの意味で、判決を言い渡すだけなので、追っている事件ならいいが、そうでなければ何の面白味もない。事件の内容かわからないから当然だ。
ということで、傍聴初心者の方はとりあえず「新件」と書かれている事件の中から選びましょうという基本的なポイントを紹介しました。
次回は、事件名や被告人名から「当たり」を引く方法を紹介しようと思う。
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