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針鼠(はりねずみ)の概念
今回は、ビジネスに関する名著から経営のヒントに触れたいと思います。
「良い企業」から「偉大な企業」になるには?
ジェームス.C.コリンズ著の「ビジョナリーカンパニー2(飛躍の法則)」の 中に、針鼠の概念というものが登場します。 「ビジョナリーカンパニー2」の中では、「良い企業」から「偉大な企業」へと 変革するために必須の概念として紹介されています。
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「ハリネズミと狐」
「針鼠(ハリネズミ)と狐」という随筆を書いたアイザイア・バーリンは、世 の中には針鼠型の人間と狐型の人間がいると指摘しました。狐は様々な戦略を 考え、針鼠を捕獲しようとします。しかし針鼠は身体を丸めて身を守り、いつ も生き延びます。狐は針鼠より賢いのですが、勝つのはいつも、身体を丸める というシンプルなことを行っているだけの針鼠なのです。この寓話が企業経営 にも同じく当てはまるわけです。
シンプルに一つのことに
針鼠(ハリネズミ)の概念では、
1.情熱を注いでいること
2.世界一になれること
3.経済的原動力になること
という3つの円が重なる中心の領域に 集中します。
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1.情熱を注いでいること
自社が世界一になれる部分。 持って生まれた能力にぴったりの仕事。自分はこの仕事をするために生まれてきた。
2.世界一になれること
その仕事で十分な報酬が得られる。これをやってこんなにお金が入って来るなんて夢のようではないか。
3.経済的原動力になること
自分の仕事に情熱を持っており、仕事が好きでたまらず仕事をやっていること自体が楽しい。毎朝目が覚めて仕事に出かけるのが楽しく、自分の仕事に誇りを持っている。
まとめ
「偉大な企業」はシンプルに一つのことだけを行っているのに対し、「良い企業」は、様々な戦略を練り、エネルギーを分散させてしまい、どの事業もそこそこのレベルにとどまります。私たちもやりたいことや得意なことがあるのに物事を複雑に考え、なかなか踏み出せない狐状態になることが多くあります。飛躍的な経営者になるには、針鼠でシンプル に動くことを心がけたいですね!