コーヒー豆の処理方法
コーヒー豆の処理方法に焦点を当てたことはありますか?
サードウェーブコーヒーが世界で流行り始めてから20年以上経ちますが、地域ごとや農園ごとで様々な処理方法が発達してきました。大きく味に関わる部分であるので、今もなお新しい処理方法は生み出され続けています。
今回はその大枠をまとめてみました。
Washed Process(ウォッシュト プロセス)
まずコーヒーの実の部分を除去し、水で洗う前に発酵させるかふやけさせ、豆を柔らかくします。
次に、その取り出した豆を水で洗い、密度によって選別をします。
この水で洗い流したり、選別のプロセスを踏んでいるものをFully Washed タイプのコーヒーと一般に呼びます。
このプロセスに加えて、コーヒーの身を除去する前にコーヒーの実ごと水に浮かべ洗浄したり、選別のプロセスの後また水に浸し発酵させる方法をとることもあります。
この水に浸すプロセスを含む処理のとき、Double Washedと呼び、また洗浄と水に浸すプロセスのどちらも含む時にはTripple Washedと呼びます。
Washed ProcessとWet Processは同じような意味で使われてしまうことがありますが、Wet Processという単語はPulped Naturalなどの処理方法も含んでしまうことがあるので、厳密には違う意味なのです。
Natural Process(ナチュラル プロセス)
Natural、Dry-process、Traditional-dried、Sun-dried、Cherry-driedなどとさまざまな呼び方がありますが、どれも果実を付けたまま乾燥させる処理方法のことを指します。
最近は、その中でもNaturalと呼ぶのが一般的となっています。
Pulped Natural(パルプドナチュラル)Honey Process(ハニー プロセス)
Honey、Pulped natural、Semi-washedはかなり似通った処理方法を指します。一般に、水洗場で果実を除去した後、水につけて発酵を行ったり水洗いをしたりをせずに、ミューシレージをつけたまま乾燥させる処理方法です。
Pulped Naturalは果実を除去した後、コーヒー豆を水で流すことなく乾燥させる処理方法です。
Semi-Washedは、Pulped Naturalとほぼ同じ方法で、果実を除去するときに少量の水を使用するため、呼称が分けられています。
Fermented Honeyは、Pulped Naturalの工程に加えて、乾燥させる前に果実を除去を完全に行わないまま、水につけて発酵させる工程を含む処理方法です。
近頃は、Semi-WashedとFermented HoneyをまとめてHoney Processと呼び、どのくらいの量の果実を付けたまま乾燥に至るかでBlack Honey、Red Honey、Yellow Honey、White Honeyと呼称が分けられています。
Anaerobic Process(アナエロビック プロセス)Carbonic Maceration(カーボニック プロセス)
このふたつの処理方法は近年増えてきた、嫌気性発酵を用いたものです。要するに、空気に触れさせずに発酵プロセスをする処理が行われているということです。
Anaerobic Processは、真空の発酵をしている処理に対して広く使われています。そのため、特に乳酸菌の傾向の強いアナエロビックを、lacticという単語を用いて表現することもあります。
Carbonic Macerationは、コーヒーを実ごと真空のタンクに入れ、発酵をする処理方法です。
ただ、どちらも定義が曖昧な部分があります。新しい方法であることから、さまざまな生産者が少しずつ違った方法をとっていて、嫌気性の発酵に近いもの全てをこのふたつの単語で表してしまっているのです。
いかがでしたか?初めて聞く処理方法があったり、なんとなくしか知らなかった処理方法がざっくりとでも理解できたりしてたら幸いです!
今回のこの記事はこの記事を参考にさせていただきました!
チャートも見やすいのでぜひ見てみてください。
いつか自分でも見やすいチャート作ってみたいなあと思いました、、、
相場千咲