ドイツの保育園を辞めます。
ドイツの田舎に引っ越して1年が過ぎ、ようやくもらえた保育園の枠。9月から慣らし保育をしましたが、保育のやり方がどうも合わず、辞めることにしました。
ドイツでは3園目、そして3人目。
慣らし保育は幼稚園と合わせたら7回目。
これだけは先に言っておきたいのですが、ドイツの保育園や幼稚園は初めてでなく、今までは楽しく通っていました。
しかし、引っ越してきた村にはここしか保育園がありません。他にあるのは、おばあちゃん達がやっている託児所、そして近隣の保育ママです。
まず、この保育園で疑問に思ったのは慣らし保育からでした。
慣らし保育の前に事前に保育園で顔合わせをした時はおばあちゃん先生、そこで子どもの事を事細かに聞かれていたのに、ふたをあけて1日目はおばあちゃん先生休暇。そして、担当は男の先生。
娘は2週間その先生のもと、慣らし保育をすすめ慣れ始めた段階でした。それがまた2週間したら男の先生休暇。娘、混乱。
おばあちゃん先生休暇から戻るも言われた言葉は「泣いて泣いてすごいのよ。私まだこの子のこと分からないから。なんで泣くのか分からない。」この時が全てのスタートです。
それでも、プロかい。
保育園は毎日とにかく受け入れ部屋が変わり、受け入れの先生が変わる。慣らし保育の意味が全くない状態でした。今までドイツの園でこんな事はありません。
慣らし保育は信頼関係を構築する大切な時期です。特に小さい子にとっては同じリズムがとても大事です。今までの保育園は常に同じ人が担当し、同じ部屋で、慣らし保育もスムーズでした。それが欠如しています。
そして、さらに私の気持ちに追い打ちをかけた出来事があります。
それは、病欠して休んだ後のこと。
1週間も体調不良で休んでいるのに、来た時何も言わない。その休みの間に誕生日を迎え、2歳になった娘。登園しても、誰からも何も言われませんでした。誕生日は忘れていたにしろ、体調不良を把握して、その後の様子を聞くのは普通じゃないの?と思います。
数日して開口一番「お誕生日お祝いまだします?」とおばあちゃん先生に聞かれました。
えっ?
私は「お誕生日ですか?お祝いするんですか。この保育園はお祝いしないのかと思っていました。なぜなら、何も言ってこないし、忘れていたと思っていました。」
すると、おばあちゃん先生大慌て。多分、図星。
そしてその後おばあちゃん先生から、「お誕生日、何かもってきます?」と聞かれ、私は「何を持っていったら良いのですか、掲示板にはクッキー作りのとき、たまごやナッツ無しの生地の寄付を募集してるから、アレルギーいるなら把握しないといけないですし。」と答えました。
ちょうどこの時、クリスマス時期のクッキー作りがあり、生地を寄付してくれとお願いがでていました。
そこには大きく、たまご、ナッツ無しの生地と書かれていました。しかし、その下に3種類のクッキーを作ります。寄付してください。生地の名前を書いてください。
例えば、ココナッツマカロン、ナッツクッキーなどと書かれてありました。
ドイツ人に読んでもらっても解釈同じ。ナッツが入っていますね。ココナッツも。
それについても聞きましたが、おばあちゃん先生はアレルギーいませんから、何でも大丈夫です。と答えました。
そのため、我が家は無難に果物を持っていきました。ドイツのお誕生日に持って行く事は知っています。ただ、お誕生日をお祝いする事がまず、先に気持ちとして来るべきだと思うのです。物が必要、そんな言い方に聞こえたのです。
体調不良も聞かない、誕生日も忘れ、そして思い出した時にまだ、あなた達はお祝いしますか。
何か持ってこいという言い方が私にはなんな腑に落ちませんでした。
まぁ、これもそもそも慣らし保育の段階での不満が溜まっているから、その状態から何を言われてもきっと、そう聞こえてしまうのかもしれませんが。
そしてお誕生日の日に果物持参しても、コメントないまま、空箱を返されました。
また、クッキー生地寄付の時も同じで、保護者はクッキー生地やらデコレーションを実費で持参しているのに、それに対して当たり前に受け取り、クッキーを焼いたかどうかも、分かりません。なぜなら、誰も何も保護者連絡しないからです。
聞けば良いだけの話ですが、前にお迎えの時に質問をしたら、ズカズカ園長が出てきて、「お昼寝の子もいるから、しずかにして!」と言われたのです。
大声で話すわけでもなく、その言い方。じゃあ、いつ聞けというの?
この保育園はとにかく担当がコロコロ変わる。濡れて着替えました、なぜならーの説明がない。そして、どうして着替えたのか分からない、着替えたものはどこかと聞いても答えられないことが多い。クッキーの時も誰とやっているのか分からない。日常が全てそんな感じです。
今までこんな保育園は初めてです。
とにかく不透明!!
日報が掲示板にはってあるのに、1ヶ月記載されてもいません。
外遊びも連れていってもらえない。
これも先生に聞いたら、人手不足だからと言われました。あんなにたくさん先生いるのに?
そして、オムツ替え台に子ども3人のせて1人、1人変えている、危機管理能力の無さ。
落ちたらどうするの?と思いました。私が細かいわけでなく、子どもが小児科にいくと小さい頃必ず言われる事は、おむつ台から目を離すなです。
また、3部屋あるのにお迎えの時は、1部屋に押し込めて1部屋17人くらいいる時もあります。1部屋のキャパがオーバーしていると思っています。
私はこの保育園をインスタ保育園と呼んでいます。なぜなら、外見ばかり気にしているから。肝心の子どもが見えていない。本当に。
ドイツでこういう経験がとにかく初めて。
でも、評判が悪い理由も納得しました。
この保育園とそれに隣接している幼稚園は行かせたくない。そういう保護者が一部いるのです。今ならハッキリ分かる、何故なのか。
そして田舎で日本人が抗議して、悪い噂がたったらやだなと思ったのですが、あまりに度重なる出来事に、役場に苦情した私。
園長すっ飛ばし、役場に苦情したのです。
そして退園希望を出しました。
ついでに、3歳児からはこの系列の幼稚園ではなく、評判の良い方の幼稚園に入れてください。と、付け足しました。保育園は1つだけれど、幼稚園は2つあるからです。
保育園は1つだから、辞めると行き場がなくなるな、、、とも考えましたが、ダメ元で他にあたりました。最初はあかないわよと門前払い。でも、見学だけさせてくれとお願いし、空きがないのを承知で見学。そうしたらなんと、運良く空きが出来たので、来年からはそちらに通います。なんというタイミング。ドイツあるある、とりあえず顔合わせ、コンタクトをとり、覚えてもらう。いつ何が起きるか分からない、門前払いでもめげない、それはドイツあるあるです。
まさにそのドイツあるあるで夏まであかないと言われていた空きをもらいました。これは、ここに通いなさいという、運命ですね。
新しく行く所は、預かりも公立より短いし、行事も特にない。それでも見学をして、こっちが良かった。少人数、1部屋保育。小規模託児所です。
ただ、今日電話が。保育園からでした。
開口一番、役場から連絡きました。私達は驚きを隠せません。あのメールはなんだ!と。
やめるというのに面談を持ちかけられました。その時の物言いもかなり嫌味なもので、こりゃ辞めて正解だなと思った次第です。ドイツ人は基本謝らないのは知っています。でも、あまりにも頭にきたので、「こちらも驚きを隠せません。あなた達があれを読んで何も気づかないとは」と、言いかけましたが飲み込みました。
今までが恵まれていたのか、ここととにかく相性が悪いのか。
この村で公立に空きをもらい辞めるなんて前代未聞だと思いますが、とにかく自分の勘を信じてした辞める決断をしました。
なんか怖いな、なんかソワソワする、なんか違う、こういう漠然とした不安は少なからず子どもに影響します。そして、安心して預けることが出来ないのら、そこへは行く意味はない。そう思います。
日々のちょっとした怠慢は、いつか積み重ねられ、大きな事故に繋がると思っています。
黙っていれば、後1年。
ただ、たかが1年、されど1年。幼児教育の1年をこんな気持ちで終わらせたくない。ドイツの幼児教育に期待はしていないし、こんなもんだと思えばそこまで。でも、今回はなんとなく違うのです。アウトなことが多すぎると思います。
保育園の面談、負けないように行きたいと思います。