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【紀伊半島周遊】豪華駅弁と堅ちゃんとド根性路線【leg 3】

ども、ゆさっちです。
再開した旅も3日目、最終日となりました。
ここは三重県の松阪市です。
事前の豪雨との予想は今日も丸外れでカンカン照りです。(・∀・;)

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今日はまず名松線というローカル線に乗ってみたいと思います。
ゆさっちはこの名松線を勝手に「ド根性路線」と呼んでいます。
なぜド根性路線なのか、生い立ちからご紹介しましょう。
ホームにご案内する前にちょっと語らせてください。
ちょっとだけ文章長めですが、お聞き下さい。

名松線の名前の「松」は今いる松阪の松です。
では「名」は?
これは同じ三重県にある名張市に由来しています。

でもこの路線は名張に達することはありませんでした。
かつて国鉄と近鉄が松阪から名張の路線を競って建設していました。
国鉄より早く、近鉄が松阪と名張の間に立派な路線を作ってしまったんですね。
で、国鉄は途中の伊勢奥津(いせおきつ)という、これと言って何も無いところ(失礼)まで線路を敷いたところで「やーめた」と計画を中断、伊勢奥津を終着駅にしてしまいます。

このあたりで国鉄的には「いらない子」状態、名松線は他の似たような境遇の路線とともに「特定地方交通線」という名のリストラリストに載せられてしまいます。

しばらくの間は廃止したときに代わりの道路が未整備という理由で生き延びていましたが、2009年の台風18号で家城(いえき)ー伊勢奥津間が壊滅的な被害を受けてしまいました。

JRは早々に復旧を断念、この区間の廃止とバス転換を発表します。
しかし地域の住民の方を中心に廃止阻止の機運が盛り上がります。
その熱意はやがて行政を動かし、JR、三重県、津市がお金を出し合い復旧させることが決定、2016年に7年間の復旧作業のうえ、復活したのです。
その時、先述のリストラリスト「特定地方交通線」にあった約80の路線のうち、残っていたのはこの名松線だけでした。
この経緯からゆさっちはここを潰そうとしても潰れない、ド根性路線と呼んでいます。

長い文章の読破、お疲れさまでした。(*ᴗˬᴗ)⁾⁾ペコ
さあ、そのド根性路線、名松線を体感しにいきましょう。(*´∀`*)

これが名松線の車輌、もちろんディーゼルです。
型式的にはキハ11と言います。

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早速乗り込んでみると、まだ乗客は自分だけ。
運転士さんから「この車輌、後ろの方が冷房の利きいいっすよー(*´∀`*)」と言われ、席を移ります。
この列車、車掌さんはおらず、ワンマン運転です。

駅の助役さんが、わっかについたスタフを運転士さんに渡します。
名松線は運行が自動制御化されていないので、このスタフ(通行手形)を持っていないと走れないルールで衝突を防いでいるんです。

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9:38定時に発車、乗客は5人ほどでしょうか。
右手車窓、まず近鉄線が離れていきます。

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そしてしばらく一緒に寄り添っていた紀勢本線も別れ、単独の路線となります。

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車窓には郊外ののどかな田園風景が広がります。

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一志駅に到着します。
ここはJR、近鉄双方とも案内していないのですが、すぐ近くに近鉄の川合高岡駅があり、乗り換えができます。
こうゆう秘密の抜け穴的な乗り継ぎにはぞくぞくするゆさっちです。(´∀`; )
この変態!

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線路には浪瀬川が寄り添います。

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家城駅に到着しました。
ここは沿線唯一の駅員さんのいる途中駅です。
僅かな乗客もここで降りて、車内はゆさっちと途中で乗ってきた2人のご婦人のみとなります。

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上りの松阪行と行き違います。

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13分停車。
夏空が広がり、しばし時が止まったようです。

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ここで新しいスタフ(通行手形)と交換です。

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この辺りから、眼下の雲出川(くもずがわ)は山あいの渓流の趣きが出てきます。

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茶畑が目立ちます。

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しばらく渓流と茶畑を進み、列車は終着の伊勢奥津駅に到着します。

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ここから先に線路はありません。

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駅舎の中で休憩していると、先ほどのご婦人2人からお声がけがありました。
おふたりはこの沿線にお住まいとのこと、普段、鉄道にあまり乗らないので終点まで乗ってみたかったとのことでした。
来意を聞かれ、今回の旅のあらましを説明すると、感心しながらも珍獣を見るような目で見られました。(´∀`; )

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さて、お待ちかねのお昼ごはんです!(*´∇`*)
松阪で駅弁を仕込んできました!
松阪と言えば・・・・松阪牛!
出でよ!ででん!

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「匠の技 松阪牛物語」5000円です!(*´∇`*)
ぱかっ!

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松阪駅前で駅弁を扱っているあら竹さんに予約して作っていただきました。
このお弁当には思い入れがあるようで、「本当は今ここで、作りたてを食べていってほしい」と言われました。(´∀`; )

加熱式のお弁当で、ひもを引いて待つことしばし。
お肉をほおばります。
・・・・・・・・「うまっ!」
高いお店で仲居さんの作るすき焼きのお肉の味がします。(*´∇`*)

これだけのお肉をこれなしで食べる訳にはいきません。
J◎-◎しΨ☆Ψ(´┏∀┓` )ルネッサーンス!

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ワインのミニチュア瓶を仕込んでいました。
グラスではなくホテルの持ち帰り用のコーヒーのカップってのがアレですが。(´∀`; )
あとは、ぐびぐび、うまうまです。(*´﹃`*)
松阪牛の証明書もついていました。

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さて、お腹も満ちて次の目的地を目指します。
次の目的地は名張です。

え?この路線は名張にいかないのではって?
ここからは、バスを使って名松線の目指した名張に向かいます。
まずは駅前から津市のコミュニティバスという名の1BOXカーで飯垣内をめざします。
飯垣内、読めましたか?
「はがいと」って読みます。

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飯垣内では三重交通の路線バスで名張にでることができます。

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振り替えると山里の集落が、日本の原風景だなぁ(*´▽`*)
ここは津市、県庁所在地です。

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待つことしばし、バスがやってきました。

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名張に到着しました。

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実は行きたいのはこの隣の駅

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桔梗が丘(ききょうがおか)駅です。

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この駅自体は何の変哲も無いよくあるベットタウンの駅です。
ゆさっちの好きな平井堅の歌に「桔梗が丘」という曲があります。
優しくほっこりする曲で、数年前某住宅メーカーのCMソングに使われていました。
この曲のPVの中にこの駅の光景も出てきます。
ここは平井堅が高校を卒業するまで暮らしたところなのです。

自分の大切な人が傷ついた時に、自分はそれを迎え入れる存在でありたい。
そんな歌に彼はこの土地の名前を付けました。
この曲のバックグラウンドとなったこの地を訪れたかったのです。
ただのベッドタウンであることは知っていました。
でも、他の人にはありふれたところでも、その人にとっては帰るべき特別な場所であることを、この曲とこの駅を通じて、改めて感じたかったのです。


興味のない方はすみません。
どんな曲か知りたい方には歌詞サイトYouTubeのリンクを貼っておきます。

さて、これで今回の訪問予定地はすべて回りました。
向かいのホームで名張に戻る列車を待ちます。
名張からは特急で名古屋、名古屋からは名鉄ミュースカイでセントレアに出て飛行機で帰ります。

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巣ごもり生活から明け、久々の旅、運動不足と寄る年並みを実感しました。
疲れた(´∀`; )
でも、今回の旅行も優しい人と出会い、おいしいものを食べ、すばらしい自然に触れ、得がたい体験をしました。

やっぱり旅はいいなぁ。
次はどこへ行こう。

今回は近鉄大阪線、桔梗が丘駅でお別れです。
ではでは!次の旅行記でお会いしましょう!

ばいちゃ!

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