僕の人生にも事件が起きない
ハライチ岩井勇気氏の書いた本『私の人生には事件が起きない』を読んだ。確かに事件は起きない。起きてたとしても、人に話す頃には忘れていたり、話したとしても面白おかしく話せるかというと微妙である。この本に書かれていたのは、その事件のない人生ではあるが、その人生の楽しみ方でした。
正直、どこか岩井氏の尖った感じ、物言いなイメージ、そこから来るセンスみたいなものに期待していた。しかし、私は岩井氏のことをあまり知らなかった。そんな自分を恥じた。
ただ、どこか自分に似たところがあることに気づき、うんうんと頷く部分が多かった。例えば、あんかけラーメンの汁が好きで、水筒に入れて持っていくという話で、まさか周りの人は自分があんかけラーメンの汁を飲んでるとは知らずにいるんだという謎の優越感を得ていたのだが、すごくわかる。誰も自分のことなんか見てないのに、変に優越感に浸ってしまう感じ。でも、これは他人には迷惑かけてないからいいですよね!想像の中だけですから!
あとは、同窓会には行かないって話は、共感というか自分も行かないだろうなと思った。
①「学生時代楽しかった」という記憶に縛られる。
②自慢したい奴が来る。
確かに…。
会いたい奴には別に会える。同窓会でしか会わない奴ってのは、それまでの関係なんだと…
そこで楽しめる方々はいいと思いますよ!
いい感じに捻くれたところが共感できて、とてもいい気分になった。
文字にすることで得られた気づきもあるが、何もない日常を少し斜めから見てみることで新しい発見があることを教えてくれた。何もないと思っているだけで、何か起きている。そんな角度を変えて過ごすことを意識すれば、より楽しく生きられるのだと教わった。
私はボーッとすることに慣れてしまっているため、考えることは疲れる。でも、その「ボーッと」で見つけられなかった楽しみがあるとすれば勿体ないので少しずつ世界をいろんな角度で覗いてみようと思う。
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