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「超訳 世界恋愛詩集」ふたたび|#本の紹介


以前ご紹介した、尾道のレトロな書店で発掘した本。


『超訳 世界恋愛詩集』

菅原 敏/絵 久保田沙耶

↓ ↓ ↓


中の挿絵もアート✨


ちなみに書店の看板を再掲。お洒落です。



この本で超訳されたお気に入りの古典恋愛詩を、ふたたびご紹介いたします・・・




《夜露のように消え失せろ》


(超訳)1.



この世に桜がなかったならば

春の心はおだやかで

かき乱されることはない

この世におまえがいなければ

ひとりの夜さえおだやかで

酒と歌とで満ち足りた



(超訳)2.




俺はおまえを盗み出した

背負って走る真夜中に

草についた露を見て おまえは言った

「葉の先で光っている、これは真珠?」

あのときの夜露のように

ふたり 消えたら良かったのに





(超訳)3.





この月は あのときの月ではない

この春は あのときの春ではない

ただ俺だけが あのときのまま

取り残されて

夜露にふれる

ひとつぶ こぼれる





古典の元歌は・・・


《在原業平》


(元歌)1.



世の中に たえて桜のなかりせば

春の心は のどけからまし


(元歌)2.



白玉か 何ぞと人の問いし時

露と答えて 消えなましものを


(元歌)3.



月やあらぬ 春や昔の春ならぬ

我が身ひとつは もとの身にして




・・・素敵ですね。


前回頂いたコメントでありましたが、自分も何か古典を「超訳」したくなります。

前回の投稿はこちら

↓ ↓ ↓


「かのひと 超訳 世界恋愛詩集」をしたためた菅原敏氏のことばです。
私も大きく同意しました。




あまたの恋愛詩に触れるたび
「百年前、千年前でも、恋すれば私たちは何ひとつ変わらない」と教えてくれます。

(中略)

きっとこの本の中に一篇、あなたの日々に寄り添い、ときどき処方箋となってくれるような詩が隠れているのではないでしょうか。超訳というオマージュを、ひととき楽しんで頂ければ幸いです。

「かのひと」前書き


また折を見て、ご紹介いたします!




🌹おまけ🌹

この声は反則でしょう。

超訳の恋愛に似合う歌。

▶シルエット・ロマンス/中田裕二(COVER)






お読み頂き有難うございました!!


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また、次の記事でお会いしましょう!



🌟Iam a little noter.🌟



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