わたし と くま 〜Hole〜｜＃ショートショート
Xの深水英一郎様の課題に沿って。
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🟠創作題でつくろう・ことばの断片
— 深水英一郎（ことばの断片） (@fukamie) February 5, 2025
「穴」
お題から自由に発想して詩や物語を創作してください。
短歌,連作,俳句,詩,自由律,短文学,マイクロノベル,大喜利,音楽,絵などあらゆる表現を歓迎。何作品でも投稿可#ことばの断片 #短文学 #創作題 pic.twitter.com/24mQmKUdFF
わたし と くま
〜Hole〜
ずっとベッドサイドに置いている、くまの縫いぐるみ。
ライナスの毛布のように、匂いを嗅ぐと少しきな臭くて、それがまた心を落ち着かせるのだ。
片手のひらより、少し大きめの、ふわふわの巻き毛の柔らかなくま。
ある日・・・
眠りにつくまえのいつもの習慣で、くまを両手で持ち上げ、自分の鼻に押し付けた。
（やっぱり、大好きな匂い・・・）
まじまじとくまを眺めていると、くまの脇の縫い合わせに、小さな穴が出来ているのを見付けた。
（いつの間に外れちゃったんだろう？）
気になって、人差し指を穴に入れて確かめたら、どんどん穴が広がってきた。
（まずい。まずいまずい。これ、縫いにくそうだし・・・）
慌てて、目がちかちかして―――
穴の中に、人差し指が吸引される気配がして―――
気付いたら、白い雲の中にいた。
（あれ？布団の中じゃなくて、雲？）
自分の身体感覚がおかしい。両手を前に伸ばすと、自分の腕が茶色の巻き毛になっていた。
頬。頬を触ると、やはり巻き毛の感触でふわふわしている。
（わたし、くまになったの？）
驚いて声を上げようとしたら―――
口が、しっかりと縫い合わされていた。
▶Que Song
テディベア／廻花
【ｆｉｎ】
深水英一郎様、拙作ですがご査収よろしくお願いいたします。
お読み頂き有難うございました！！
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また、次の記事でお会いしましょう！
🌟Ｉam a little noter.🌟
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