好きなことの勉強はやめられない
1980年代に芸術的かつ哲学的な映画を数々作り出した台湾ニューシネマ、その中心人物の一人に「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」を撮ったエドワード・ヤン監督という人がいる。
映画会社にお金がなく、彼をはじめとする新人監督4人が限られた予算と時間で作ったオムニバス映画が「光陰的故事」、以前観た時には正直眠くなった。
今もこの作品自体にはあまり魅力を感じないが、台湾映画をまじめに勉強したらエドワード・ヤンには俄然興味が沸いた。エドワード・ヤンの時代の切り取り方は痛々しいくらいに鋭いのだ。
「天才は処女作からその才能を発揮している」という私の持論を確認したくなったとも言える。
勉強すると、こんな風に同じもの(作品)に対して違う視点を与えてもらえる。だから勉強はやめられないのだ。