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どんなに不格好でも、自分が好きだと思えるものを作った方がいいんじゃない?

楽しんで作って
それ否定されたら
立てなくなりそうで怖いんだよ、、、

山口つばさ「ブルーピリオド」


ほんっっとそれな!!!!
と、この一言にひどく共感している私がいます。

今更ながらハマって読み始めた、「ブルーピリオド」という漫画のワンシーンです。

(ここから先は一応ネタバレ注意なのですが)

「ブルーピリオド」は、ヤンキーの見た目をしていながら勉強も出来る高校生・矢口八虎くんが、東京藝術大学への合格を目指すお話です。

八虎くんは、藝大に入れる力を養うために予備校に通い始めます。美術に対して、さほど知識や先入観がない彼は、最初こそ自分らしく、楽しく絵を描けていました。そんな彼の絵は、全く評価されないことはなかったのですが、入試に受かるほどの実力があるわけではないと見なされてしまいます。

そこで彼は、美術のイロハを一から勉強するのです。基本的な色や対象の配置、構図、陰影など、美術の本質を予備校で学びながら、実践していきます。

八虎くんは不真面目に見えますが、実際には超マジメなので、教えられたことは素直に自分の表現に生かそうとします。その結果、周囲から見た彼の絵に対する「評価」は、描けば描くほど上がっていくのですが、、、

彼は次第に思うような表現が出来なくなり、予備校の先生に「自分勝手さ」と「楽しむ力」が足りない、と指摘されます。落ち込んだ気持ちを引きずった状態で、友人の恋ヶ窪くんに、思わず弱音を吐くシーンがありました。

それが、冒頭のシーンです。

そう。八虎くんは、とことん自分に自信がないんです。それが痛いほど、私自身の人間性にも重なっているんです。

私も自分に自信がないから、楽しむ気持ちを後回しにして、正直な心に蓋をして、何事もひたすら努力するしかなかったんです。

絵にしても文章にしても音楽にしても、表現の世界って、正解がないですよね。倫理観から外れていなければ、本来は何を作っても自由なのだと思います。

ただ、人に見られたら、やっぱり評価されてしまう。どんなに頑張っても、楽しんで作った作品でも、評価する人の意にそぐわなければ、否定される可能性があるわけです。考えてみればそれってシビアだし、辛いですよね。

小さい頃は、ただ純粋に好きなことを楽しんでやるだけで人から褒められていたのに、徐々に褒められる機会よりも評価される機会の方が増えちゃうから、早いうちから何事も真面目に努力するしかないなって私は思っていました。

努力して上手くいったことも、確かにありました。勉強だって、バイオリンだって、論文だって。自分に足りないものを補って、前進するために力を尽くしてきた、その結果が報われたことの方が多かったんです。

ただ、何かを他人軸抜きで楽しむこと自体が、私は前よりも出来なくなってしまいました。

(こんな話を姉にしたら、「キヨさんの動画でも見れば??」って真面目なトーンで返されました笑)

怖いんですよ。色々。自信のない自分が楽しくやるだなんて、結構ハードルが高いな〜って。

noteの文章も、一度でも読んでくださるだけで本当に本当にありがたいのですが、人からどう見られてるんだろうってつい考えて、今日書こう!と思っても、自信が持てないとやっぱり書けなくなることもあります。

それならばどうするか。

どんなに不格好でも、まずは自分が好きだと思えるものを作った方がいいんじゃない??

何かをしていたり、作っている時に、自分が面白いとまず思えるかどうか。そして、何かをしている時の自分や、作品そのものをまず自分が好きだと思えるかどうか。これが大事なのかもしれません。

やがて八虎くんも

俺が描く絵は俺が好きな絵にしよう、、、!

山口つばさ「ブルーピリオド」

と思い始めます。

自分だけの「好き」という感覚さえ忘れなければ、何事も楽しめるだけの自信って取り戻せるのかな。

相変わらず面倒くさくて自信の持てない私だけど、今はようやく、そう思えています。

ところで私、先日、図書館に採用が決まりました。不安もありますが、焦らずに自分の道を進んで行きたいです。