[エッセイ]ベッドサイドエッセイ
夜寝るときに、YouTubeで雑学の類いを流しながら
寝落ちすることが当たり前になっている。
医者の誰彼が
「お前は異常だ」
と言えばそれまでだが
世の中には、まだまだ、こんなこともあるかもしれない。
そう思って眠る夜が大好きだ。
よく、寝れない人のために
「ベッドサイドミュージック」
というのがあるのと同じように
僕には
「ベッドサイドYouTube」
があるのだ。
人の話とかって本当に眠気作用になる。
普段生活していて
一番眠くなるのは
人の話を上の空で聞いているときだ。
この時、話の内容が難しければ難しいほどいい。
頭の内部と外部は完全に遮断され
深い眠りに落ちやすくなる。
このYouTubeが人だったらどうだろう?
返事をしなければならないので
その分頭を使う。
そうなると、眠りに落ちるには
タイミングが伺えなくなってくる。
ただし、例外はある
YouTubeの話がとても面白くて
血が頭に上ってくる場合だ。
こうなってしまったらすぐに
YouTubeを消す必要がある。
そう考えると
僕は子守唄を求めているのかもしれない
遠い昔に、子守唄で眠った記憶が
今にも生きているのかもしれない
いい大人がこんな風に子守唄を求めているのは
少しだけ恥ずかしくなるが…
寝る時っていうのは誰もが孤独だ
将来の不安が、一番立て込む時間帯と言えるだろう。
そんな時に、誰かの話を聞いて
その将来を、ぼんやりでも良いから
照らすことが
一番安心できることだろう。
ただし、将来なんて
誰にだって分からない。
僕の場合、望んだ以上の将来は
手に入らないといつも諦めていながら
「いや、ひょっとしたら明日面白くなるかも」
なんて、そう思って眠る夜もある。
そんな夜も僕は大好きだ。