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「よく噛む」と痩せやすくなる3つの理由【科学的根拠で解説】
こんにちは。
みなさんも「よく噛んで食べると痩せる」と聞いたことがあると思います。
これが単なるイメージの話なのか、それともきちんとした根拠があるのか、あるとすれが具体的にどのくらいの効果があるのか、について解説したいと思います!
1. 食欲を減らす
2014年に行われた研究では、咀嚼回数を通常の1.5倍および2倍に増やすと、食事の摂取カロリーがそれぞれ9.5%および14.8%減少することがわかりました。
(Zhu, Y.-f., & Hollis, J. (2014). “Increasing the number of chews before swallowing reduces meal size in normal-weight, overweight, and obese adults.” Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics)
また、咀嚼回数を10回から35回に増やしたところ、食事の摂取量が有意に減少しました。
(Smit, H. J., Kemsley, E. K., Tapp, H., & Henry, C. (2010). “Higher chewing rates reduce food intake – a pilot study building towards a clear public-health message.” Proceedings of the Nutrition Society)
よく噛むことで、GLP-1やコレシストキニンという食欲を制御するホルモンが分泌され、満腹感を強めることが分かっています。これにより過食を防ぐ効果が期待できます。
( Miquel-Kergoat, S., Azais-Braesco, V., Burton-Freeman, B., & Hetherington, M. (2015). “Effects of chewing on appetite, food intake and gut hormones: A systematic review and meta-analysis.” Physiology & Behavior)
さらに、咀嚼回数の増加がその食事だけでなく、その後の食欲も抑制してくれることが示唆されています。
( Zhu, Y., Hsu, W., & Hollis, J. (2014). “Increased number of chews during a fixed-amount meal suppresses postprandial appetite and modulates glycemic response in older males.” Physiology & Behavior)
2. お菓子が減る
食後のに15分ガムを噛むことで、その後の甘い物やスナックの摂取が抑えられることが分かっています。お菓子をなかなか減らせない方にはおすすめの方法かもしれません(もちろんガムはシュガーレスにしましょう!)。
(Hetherington, M., & Boyland, E. (2007). “Short-term effects of chewing gum on snack intake and appetite.” Appetite)
3. 消費カロリーが増える
ガムを噛むことで空腹時および食後のエネルギー消費が増加するという研究があります。
(Kresge, D., & Melanson, K. (2015). “Chewing gum increases energy expenditure before and after controlled breakfasts.” Applied Physiology, Nutrition, and Metabolism)
他にも、19名の大学生を対象に、2分間のガム噛み実験を実施したところ、1分間でエネルギー消費は約4.25kcal増えたという研究があります。
(Goldberg, L., Heiss, C., Yenter, J. A., Parham, D. F., Patterson, J., Walton, N. G., & Scherz, J. W. (2012). “Energy Expenditure During Chewing A Comparison of 2 Measurement Methods.” Topics in Clinical Nutrition)
👉あくまで単純計算で、この通りになるかは不明ですが、例えば食後にガムを5~10分噛むと、4.3kcal ✕(5~10分)✕ 3食 = 65~130kcal を追加で消費できる計算になります。1日100kcal消費すると1ヶ月で3000kcalとなり、これは体脂肪0.4~0.5kg分に相当します。
まとめ
よく噛むことで実際に以下のような効果があることが分かりました。
食欲・食事量を抑える
甘いものへの欲を抑える
消費カロリーが増える
なお、食後の血糖値を抑える、認知機能の向上や維持、虫歯や歯肉炎の予防、運動パフォーマンスの向上など、他にもよい効果があるとする論文も多数あります(今回はテーマを絞るため割愛しました)。
「よく噛むと痩せる」と言われるのは、イメージではなく、実際に効果があると考えてよさそうです!
これまでは「何となくよく噛めばいいのかな」と思っていても、科学的な裏付けがあれば「それならやってみよう!」と思える方もいるのではないでしょうか。
今よりよく噛むことで、より健康的な生活を手に入れましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。