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『双極人』家族と暮らすということ 〜双極性障害の頭の中 70

みなさん、こんにちは。
双極性障害2型(双極症)のフツーの会社員、パピヨンです。

今週始めにウイルス性胃腸炎を発症してしまい、4日間も仕事を休む羽目になってしまいました。幸い今はだいぶ良くなりました。
体調は最悪でしたが、メンタルは極めて落ち着いていると思います。

珍しい父からのLINEがきっかけで、『双極性障害』を持つ家族が一緒に暮らす大変さについて考えたので記します。




◾️父からのLINE

私は大学入学と同時に実家を出たので、かれこれ20数年以上“一人暮らし”です。
家族と暮らしていたのは高校生までです。

両親との関係は良好なので、家族とは良く連絡を取り合っています。
家族だけのグループLINEもあります。
主に私と妹と母の女子3人ばかりペラペラとしゃべり合い、入力が遅い父は大抵蚊帳の外です(笑)

そんな父から珍しく私宛にLINEが来ました。

NHKで『Shrink』という双極性障害を扱ったドラマをやるらしい。少しでも◯◯(私の名前)の病気の理解を深められればと思い、ママと観ようと思う。

私は障害者手帳を取得する際に、“けじめ”と思い両親に双極性障害の説明をしたことがあります。↓↓

以来、普段は病気についての話は全くしないのですが、両親なりに娘の病気である『双極性障害』について気になっているようです。
恐らく知りたいのは『双極性障害』という病気そのものでは無く、“どうにか娘を理解したい”のだと思います。

普段は至って普通なのに、突然不機嫌になる、キレる、喋りまくる私は、両親にとって“不可解”そのものなのでしょう。

“理解したい”
と思ってくれている事については素直にありがたいので、

“知ろうとしてくれることは嬉しいです。ありがたいです”

と父に返信しました。


◾️『双極人』家族と暮らす現実

穏やかな時は上記のように落ち着いてやり取りができるのでいいのですが、実際のところ、毎回こんな風にはいかないもので。

私は家族と一緒に暮らしていないので、まだ被害は少ないかもしれませんが、主に電話とLINEが攻撃手段になります。

家族だと甘えが出るのだと思います。
普段は電話などかけないのですが、突然電話をかけて理不尽に母に詰め寄ったりしてしまいます。
気づけば1時間近く電話で捲し立てている時もあります。
母は絶対に自分から電話は切らず、ひたすら私をなだめようとするので、余計にイライラしてしまい益々ヒートアップしてしまいます。

父とは電話で話すことはありませんが、実際に会った時に口論になりやすく(全部私が喧嘩をふっかけているのですが)、一度口論がエスカレートして自傷行為に発展してしまい、真夜中の渓谷に飛び込んでしまいました↓↓
※自傷行為について書いた記事なので苦手な方はスルーしてください

この時は暴れる私を父に羽交締めにされ、「放せこのやろう!」と暴言を吐きまくっていました。

酷いものです。

「双極人」と暮らす、ということは、家族も命懸けです。
当事者が言うのも何ですが、それはもう大変だろうと思います。
Ⅱ型でこの有様ですから、Ⅰ型の家族の方はもっと大変だと思います。

落ち着いている今、当の本人は

“いったい何故あんなことをしたのか?”

まったく理解ができません。

ただ、やった事はすべて覚えています。
全部後悔しています。
自分は悪魔なのでは?と思うことがあります。
わかっているのに。
それでもまた繰り返すのです。

私は「両親と離れて暮らしていて良かった」、と良く思います。
一緒に暮らしていたら、きっと今の何十倍も傷つけていたと思います。


◾️同僚も家族のようなもの

一人暮らしだと、1番長く一緒にいるのは会社の『同僚』になります。
幸い、私の同僚は20年近く一緒に働いているので、休職していた時期も知っていますし、“コイツにはどうしようもなく気分の波があるのだ”という諦観のような生温かい目で見守ってくれています。

同じ話を何度もぐるぐる喋っている時は適当に相槌を打って放置し(同僚談)、抑うつの時は

「なんか、もぉ〜っとしてるねぇ。今そういう感じなのねぇ。まぁ、そういう日もあるわな。そのうち元気になるよ」

と、天気予報士のようにのんびりあしらってくれるのでとても助かっています。

恵まれているせいで忘れがちですが、この同僚にも本当に迷惑をかけているなとつくづく思います。
毎日、“今日の機嫌はどうなのか?”伺いながら付き合うなんて、面倒くさいことこの上ないですよね。

双極性障害は、家族だけでなく、周囲の人たちにも本当に迷惑をかける病気だなとつくづく思います。


◾️私にできること

大切な家族や仲間に対して、『私ができること』を戒めとして最後に記します。

⚫︎しっかり服薬をして、規則正しい生活を心がけ、波が起きないように“予防”をすること。

⚫︎落ち着いている時には、できるだけ“感謝”を伝えること。

双極性障害の家族を持つみなさま。
いつも見守ってくださり、本当にありがとう。

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