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その32 Kのコミュニケーション~図書館編

これまでのお話
その31 Kのコミュニケーション~お家編

(本文約900字)平成11年12月24日(K1歳3か月)

前回の続き・・・

図書館でのこと

外で遊ぶには少し寒い日、図書館に連れて行った。
Kは本が好きなので、図書館で楽しめるようなら、この冬、遊び場に困らないと思った。

案の定、Kは大量の本に大興奮し、次から次へと出してきては、読んでくれと手渡す。
でも、2,3ページ読むと他の本に目移りして、すぐに次の本を取りに行ってしまう。
ぬいぐるみも持ちたいし、あの本も、この本も持ちたいし、一つ持っては一つ落とし、ジタバタしている。
手が2本では、全然足りないといった感じである。

2回目に行ったとき、5歳と3歳位の女の子が二人いた。
普段公園などで誰かにあったときは、相手の方から寄ってきてくれることが多いのだが、その姉妹は、自分たちの本を読むのに夢中で、Kには目もくれない。

Kは何となくウロウロして、話しかけられるのを待っているのだが、完全に無視。

しかたなく、いつものように私のとところに本を持って来たので、読んでやっていたが、女の子たちが気になって、落ち着かない。

すると急に、何か思いついたようで、パッと立ち上がると、本棚の方へ歩いて行った。
そして、一冊の本を両手で持つと、女の子たちの方へ近づいて行ったのだ。

その堂々とした歩きぶりは、先ほどまでの様子を窺うような自信なさげな態度とはまるで違う。

Kは、その本を女の子たちに、
「ハイ」
と両手で差し出した。

なんと、彼は『手土産作戦』を思いついたのだ!

これは、すごい!

これこそコミュニケーションの原点。

しかし、女の子たちはKの差し出した本を一瞥すると、
「いらない」
と、受け取らない。
困ったKは、その場に本を置いて戻ってきた。

「だめだよ、置いてきちゃ」
と私に言われた、Kは、もう一度その本を持って、アタック!

置いて来た本を手に取ると、
「ハイ」
と渡そうとした。

でも、やはりダメで、しかも「いらない」と本を押し返されてしまった。

その拍子に、まだ、歩行初心者のKは、よろけてトンと尻もちをついた。
(絵本コーナーの絨毯の上なので、痛くはない。)

Kは、
「エッ…」
と泣きそうになったが、我慢して立ち上がり、戻って来た。
泣かなかったのは偉かったが、本は置いたまま・・・

その日の夜、このことを父ちゃんに話したら、一言。

「女は、やめとけ」

つづく=^_^=

社会性は、こうやって身に付けていくんですね。

さーて次回のお話は・・・

『オッパイの話』です=^_^=

「いつき@暮らしが趣味」さん #賑やかし帯 😻

長男Kがアトピー性皮膚炎とわかってから、2か月ほど経った頃。 この怒涛のような日々を振り返る余裕が出てきたところで、新聞にまとめてみようと思い立ちました。
この頃は大変だったけど、今振り返ると、よい思い出です。

原文は、手書きで書きなぐっているので、noteで発信するに当たり、表現等付け足したり直したりしています。
今回の原文は、こんな感じ↓↓↓


#育児日記
#子どもに教えられたこと
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#アトピーの記
#仕事と育児
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#女はやめとけ


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