#188日々是=^_^=日 試練
近所に住む、ヒメリンゴの姫。
姫は、いつもニコニコしていて、明るくて、「おはようございます」「こんにちは」とあいさつができるので、近所のジジババから大人気。
その姫は、今年、小学１年生になった。
１学期、初めての授業参観の日、パパとママは嬉しそうに出かけて行った。しかし、しょんぼりとして帰って来た。
一緒に帰ろうと待っていたら、姫に、友達と帰るから、先に帰ってと言われたとのこと。
順調に成長している証拠だから、喜ばしいことですよ。
毎朝元気よく学校へ行く姫を、毎朝電信柱のところで待っている少年がいる。
その少年を見つけると、姫は嬉しそうに駆け寄って行って、一緒に学校へ行く。
そんなほほえましい光景が続いていたのだが、ここのところ雲行きが怪しくなってきた。
少年が待っていても、姫は駆け寄って行かなくなった。
姫はあまり嬉しそうではないのだ。
それでも姫は、一緒に行くのを拒んだりはしない。
でもね、、、
気付けよ、少年。
姫はね、誰にでも優しいんだよ。
その少年は、見た目シャイな感じの子。
姫は明るくて、やさしくて、キラキラしている。
ジジババが妄想するに、小学校に入学したばかりで、なかなか友達ができなかった少年。
そんなとき、帰り道が一緒で、素敵な姫が仲良くしてくれて、少年は有頂天になったのだろう。
少年よ、姫にこの先嫌われたくないのなら、ここは、ぐっとこらえて、一歩引こう。
毎朝電信柱のところで、何分も待つのはやめよう。
そうすれば、少なくとも嫌われることはなく、お友達ではいられるはず。
人生経験が長いジジババには、この先の展開が見えてしまうのだよ。
人は、こうやって幾度も挫折し、立ち直り、強く大きくなっていくものなんだ。
少年に伝えてあげたいが、話したところで、理解できるとは思えない。
この試練は、自分で乗り越えるしかない。
電信柱の陰で、今日も姫を待っている少年に、ジジババは、心の中でエールを送る…
頑張れ！少年=^_^=
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