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「女嫌い」だったわたしが、女の子の母になって4年半。娘が連れてきてくれた境地

珍獣たちの間で、唐突に「あだ名」が流行りだした。

兄は「くっくん」。
妹は「オケちゃん」。
自分たちのことをそう呼び合う。

名前の由来を聞いても、全然よく分からなかった。Ω\ζ°)チーン
でも、くっくんは何だかありきたりだけど
妹の「オケちゃん」は可愛いなあ。
彼女のイメージにも合っている。

イメージとは、ずばり【オーケストラ】だ。

オケちゃんは常に、喋るか・歌うか・騒ぐか・踊るか・登るか・飛び降りるか・わたしの邪魔するか…している。
はたまた、それらを器用に同時進行させている。
まさに人間オーケストラ。

ひとには普通、オンオフの切り替えがあると思う。
わたしや珍獣くっくんはそれが顕著で、家にいるときはもちろんオフ。
日中の疲れがどっと出るし、極力喋りたくない。
ところがオケちゃんには、「オフ」の概念がないようだ。
保育園ではスタッフさん曰く、男女や年齢問わず友達がたくさんいて
「いつも明るく元気」とのこと。
その様子は帰宅してもまったく変わらず、陽気に喋って歌い、食事中も歯磨き中も落ち着きなく体を動かし喋り続けている。
「歯磨くときくらいしゃべんないでよ!!!( ゚д゚)ゴルアアァ」
とわたしが怒り出しても、ほとんど意に介さない。

オケちゃんが生まれるまでは、少し心配していた。
自分が「女の子」の母親になるイメージを、持ったことがなかったからだ。
子どもの頃から、女の子たちとあまり上手く関われず
「女の子」という存在そのものに苦手意識を抱いていた時期もあった。

会社員時代は、男性過多の業界に身を置いていたこともあって、女性絡みのトラブルから遠ざかることが出来ていた。
それが突然、「女の子の母親になる」可能性が出てきて
数カ月後、本当に長女オケちゃんが爆誕した。
そのまま、珍獣2人のワンオペ育児に突入したので
誕生前の心配を思い出すことはなかったけれど。

気づけば、慌ただしかった乳児期がとっくに過ぎていた。
改めてまじまじと、オケちゃんを見てみる。
おしゃれが大好きで、いわゆる「女の子っぽい」雰囲気をまとっている。
でも、笑うときは大口を開け、腹の底から「がはははは」と豪快に笑う。
笑いながらも、常に周りの人間の表情を観察していて
場の空気が悪くなると、中和させようと必死に取り繕う。
豪快さと繊細さを併せ持つ、複雑難解な超人オケちゃんは、そのスケールでもって
わたしの潜在意識下にあった「男の子はこう」「女の子はこう」という無用な固定観念を木っ端微塵にしてくれた。

昨日、自転車を自力で漕ぎ出したオケちゃん。
彼女の世界がますます広がっていく。
頼まれたらいつでも、背中を押そうと思っている。

ちなみに、珍獣たちがわたしにつけてくれたあだ名は
「カシオペヤ」です。(謎


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