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あなたはここにいなくとも



あらすじ

恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、人間関係をリセットしたくなる衝動、わきまえていたはずだった不倫、ずっと側にいると思っていた幼馴染との別れ――いまは人生の迷子になってしまったけれど、あなたの道しるべは、ほら、ここに。もつれた心を解きほぐす、ぬくもりに満ちた全五篇。


選出理由

初回限定特典の帯が見えるように元々買っていて
読むタイミングを逃していたら夜明けのはざまで町田そのこ熱が再熱。
これは読むしかないと
あとは黄色い家を読んだあとで短編集を読んで箸休めじゃないけどリフレッシュ気分で読めたらと

こんな人に読んでほしい

日常の幸せに苦しさを感じている人に読んでほしい一冊。
人間関係に疲れたり、悩んだときに、、

気付いていないだけで苦しいんだよ
やるせなさや見えない壁
幸せに隠れた恐怖
それが日常に溶け込んで自分を鈍化させている
気付くのも自分
受け入れるのも自分
受け入れる器が無かったら誰かにぶつけよう
受け止めてくれる誰かに


感想

5章目の「先を生くひと」が個人的に1番好き
好きなひとが彼女を紹介するよって言った時を想像して
(相手にカマキリの巨大卵をアタックしかねない)
こんな発想の中学生やばすぎるだろ
死神ばあさん乙女過ぎて好きすぎる

そして1章目のおつやのよるは
本当に同感である。
「うちはうち、よそはよそ」
これが定着したときには遅く
思春期の子供が劣等感に悩まされたり
自分の家庭事情を友達に話すのが恥ずかしくなる
大人になって友達に隠すことはもう無いけど当時は家のことは話さないか誇張して話してたなぁ

もう恥ずかしくないけどね

3章目
誰もがではないと思いますが
個人的に主人公側
今までの仕事柄、人間関係が他の人よりも多くて(多分)
うわべだけの付き合いに長けてきて
そのせいで深く関わることに苦手意識がある
リセット症候群でないにしろ
人との付き合い方を考え直したいな

1,3,5章と感想を述べましたが2,4章も勿論よかったです。
なんと言っても町田そのこさんの引き出しの多さにびっくり!
この後は初回限定特典のカバー裏にある書き下ろしエッセイを楽しみたいと思います。
初回で購入したのに読むまでに1年掛かるって、、
はぁ、
あとぎょらんと夜空に泳ぐチョコレートグラミーでコンプリート!
楽しみです。

最後に

いつだって
さよならはいらないよ
あのオーロラの下でも君がいるなら
水の無い砂漠でも君を見つけるよ
だから言わせて
そして聞いてください
本当のわたしを

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