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春が「ぼた餅」で、秋が「おはぎ」

お彼岸に

確か、秋分の日は前夜〜雨だった。
いや、当日の朝が雨だったかな。
台風以降のようやくまとまった雨だった気がする。台風の爪痕は未だあちこちで残っていて、先日も用水路の土砂をユンボで掘出し作業をする前の草刈り作業が区内の任意で行われた。

夏前に皆で草刈り作業をした際は、とても綺麗に水が流れ底が見える程だったのに…土砂や瓦礫やゴミで水路内は埋まっていた。
どう足掻いても、人力のみで除去するには恐ろしい程の労力と時間を要するであろうと見て取れた。重機なしでは到底無理だ。

分かってはいたはずの自然の脅威と、無力ではないが人力のみではすぐには解決出来ない事を改めて実感した。
雨の有り難さと恐怖、用水路の大切な役割、人々の色んな力と協力。
田舎に住み、自作ではないにしろ田を所有し、この地区で生活するということ。
空気の様に自然を感じ、時に感謝し時に発見があり時には危ない目にも遭う。
そして、感じ考える。生きることというか、生活することについて。

「暑さ寒さも、彼岸まで」 いつもこの言葉を思い出す。

近年は少し暑さ寒さも頑固になってはきたものの、それでも朝晩は涼しく過ごせる様になってきた。そんな、今日この頃。

餅米と

そして先日の「秋分の日」の夜、『ぼた餅』を作ろうと思い立った。
1月に餅を作ろうと買っていた餅米。そのまま作らず放置。
4月頃にまた餅を作ろうと思って買っていた餅米。帰宅後、以前の餅米に気付き反省するも、またそのまま放置。
8月末?、、、餅米に虫が湧き)))いや、やっと湧いているのに気付き慌てて虫退治と餅米洗浄と軽く天日干し後に、冷凍保存。

そんな放置餅米を、やっと使用する気になった「秋分の日」

やっと、2袋分(1袋1kg)の1/4程を使用し『ぼた餅』作り開始!
冷凍前に洗浄をしていたがザッと再度洗浄し水に数時間浸した後、炊飯器へ。
通常の米より水を少々少なめに炊飯するみたいだったが、そんな事せず米と変わらずの水量で炊飯。
ただ、砂糖を少し入れて炊くと餅米が硬くなりにくいとの事だったので、ほんの少し、本当にほんの少し(小さじ1弱)入れて混ぜて炊いた。

炊き上がったら、麺棒なんぞで好きな具合にすり混ぜる。
今回は、少々すり潰し過ぎた感あり。次回は、潰さず粒を残した状態で作ってみようと思った。

餡子で

お次は「ぼた餅」には欠かせない餡作り。
と言っても、今回は既に出来上がった状態のこし餡を購入済み。

自分はこし餡派。
通常こし餡(小豆色)と白を購入していた。小豆色の方は既にパン等で完食済み。
今回の「ぼた餅」作りには、敢えて 白餡 を起用した。決して残っていたからではなく、もう一度書くが、敢えて残しておいた白餡。

小豆色ぼた餅は、今後作ろうと思えば比較的作りやすい。
小豆からにしろ、完成された餡にしろ、小豆色は手に入りやすい。
白餡も入手がそんなに困難ではないと思うが、使用するに辺りその後の手間を考えると自分的には(今)だった。

“手間”とは、白餡を彩る為に追加する食材の準備や作業工程のこと。
今回は、その“手間”に関して自分の中でやる気が大きかったのだ。
その“手間”を掛けても、白餡を使用して色取り取りの「ぼた餅」を完成させたかった。

そして、今回製作した色取り取りの餡子がこちら!

デカボウルの中身は、餅米

上から説明しよう。

パッと見小豆色の餡:ローゼル入りのローゼルから抽出した赤色を混ぜ完成した餡
          → ローゼル餡
かぼちゃすり潰し餡:ミニかぼちゃを皮ごとレンチンし潰した物を混ぜ完成した餡
          → 坊ちゃんかぼちゃ餡
一見青汁じみた色餡:少量のお湯に溶かした緑茶粉を白餡と混ぜ完成した餡
          → 抹茶餡
まんまチョコクリ餡:ミルクチョコと少量の生クリをレンチンし混ぜ完成した餡
          → 生チョコ餡

いや〜作る元気と材料があり、時間もあったので完成した餡子たち。
元々白餡には砂糖が入っているので追加で砂糖や甘みを足す事はせず、素材そのものの味を楽しめる様にしたつもり。

ぼた餅を

完成させる前に、力尽きた。
餡子を冷蔵庫で休ませ餅米を冷ます間、しばし休憩。

夜のブレイクタイム
左上:かぼちゃ餡と黒ゴマ、右上:生チョコ餡とココア
左下:ローゼル餡ときな粉、右下:抹茶餡と緑茶粉

ふむふむ、どれもいい感じ。
どれも甘過ぎず、とっても自分好みの味。

生チョコはある程度ご想像通りな味と思われるが、自分にとってはこの中で1番甘めだった。使用したチョコがミルクチョコだったしね。

予想以上に渋くて苦めだったのが、抹茶餡。緑茶粉を振りかけた事で更に苦さ増し増し。きな粉や黒ゴマと合わせてもいいかも。

ローゼル餡には、ローゼル自体も入れ混ぜ込んでいるので餡の中に歯応えのある食感と少しの酸っぱ味も楽しめる餡子。混ぜると赤い色が出せないのが難点。

1番気に入ったのが、かぼちゃ餡。餡子自体がこの4種の中で1番硬めだけど敢えて生クリや牛乳とか水分を足さずに、餡とかぼちゃのみで作り上げた餡。
砂糖の甘みというよりも、かぼちゃの味が良い感じで全面に出ていて美味しかったし、皮の食感と色味のアクセントもGOOD!

甘みの少ないミニかぼちゃを使用したわけだけど、それが返って良かった気がする。甘かぼちゃを使用したら、きっともっと甘みのつおいかぼちゃ餡が完成してしまい、自分好みではなくなったはず。

作った後…

その後は、かなりの数出来上がったので数日、、、というか、毎日おやつや夕飯後のデザートとして「ぼた餅」が続いた。

黒ゴマとローゼル餡、そして他(生チョコだったかな?抹茶かな?)
生チョコ餡と黒ゴマ、そして緑茶粉と・・・何餡だったっけ?
上部2つは抹茶餡、手前のは多分のローゼル餡
これぞ「ぼた餅」
左上:ローゼルぼた餅、右上:生チョコぼた餅、下:緑茶ぼた餅

完成から3日後までは、餅米も美味しく良い食感で食べる事ができた「ぼた餅」
4日後からは餅米に硬さが出始めたので残念。
1つずつラップに包み容器に入れて冷蔵していたけど、しっかり蓋が閉まり切るタッパを使用した方が良かったかな。

全て完成させた後、半分は冷凍も考えたけどやめた。
せっかく作ったのだから、なるべく味や食感を変える事なく食べ切りたい!と思ったから。でも、結局餅米の食感が悪くなってしまったのは反省点かな。
ただ単に、作り過ぎたという事も言えるw

ま、色々とやってみたから分かった事。
初めてにしては、うん。 この「ぼた餅」は大成功としよう!
初と言っても“白餡”のぼた餅ね。 だいぶ前に小豆色餡の物は作った事がある。
成功したか?と言われると、餡も手作りだったせいもあり結果は△。
餅米もだけど、餡の固さ調整も難しくドロドロ状態だった記憶w

それに比べたら、今回は購入餡という事もあり成功したと言える。
それこそ、次に再チャレンジするなら『手作り餡でぼた餅作り』かな。

ラストはオススメ

そして、手作り「ぼた餅」のラストはやっぱりこれかな。

かぼちゃ餡を使った「ぼた餅」

画像は4日後で、少々餡も餅米も固くなってしまい味が落ちた状態のもの。
出来立てでも良いけど、翌日が1番食感も味の馴染みもベストだったかも。

自分は「好きな物は後から」なので、ついつい後回しにしてしまった。
その日の最後に食す分には美味しくいただけたけど、さすがに4日も大事に保管して食すモンではなかった様子σ^_^;
他の餡はレンチンすると餡がとろけた可能性大だったけど、このかぼちゃ餡に関しては固め餡だったのでレンチンして餅米も多少柔らかくして食しても良かった気がした。

甘いのが好きな方は、甘いカボチャを使用してカボチャのみで餡を作ってみても良いかも。甘さの調整は、お好みの砂糖で。
自分もそのうち、砂糖なしで甘カボチャのみまたは甘サツマイモのみで餡を作ってみよう。

そうしよう。

ミニかぼちゃ

ちなみに、今回使用したミニかぼちゃこと「坊ちゃんカボチャ」は自家栽培もの。

豆腐容器くらいの大きさ
(豆腐容器内のもの:バタフライピー(天然青色着色素材)の乾燥したもの)


手のひらサイズで可愛らしいカボチャ。ただ、通常の大きなカボチャの様に実部分が厚くないので、カボチャ本来の食べ応えはないかも。
自分としては、小さいサイズの方が切りやすく味噌汁や炒め物に使い易いところがとても気に入っているカボチャ。

皮ごと使えるのも便利。
家族向けではない気がするけど、自分の様にお一人様や大きなカボチャのカットが苦手な方にはオススメかな。

店で売っているのは見た事ない気がするけど…あるのかな?
自分はプランター栽培苦手だけど、プランターでも育てられると思うな。
多分、、、

「ぼた餅」と「おはぎ」

タイトルにもある様に、どうやら春の彼岸に食す物を「ぼた餅」と呼び、秋の彼岸に食す物を「お萩」というらしい。
知らなかった、、、

そして、最近では店でも年中「おはぎ」として売っている所もあるとかないとか。
「ぼた餅」よりも「おはぎ」が一般的な呼び名になってきているとかいないとか。

更に知らんかった・・・自分はお彼岸は「ぼた餅」と思っていたし「おはぎ」という呼び名の方がパッと思い浮かばなかった。
もう、書き直す気すらない。

「ぼた餅」を作ろうと思い「ぼた餅」を思いながら製作し食したのだから、そう、自分が作ったのは「ぼた餅」だ。

ただ、今後は『春の彼岸が「ぼた餅」で、秋の彼岸は「おはぎ」である』と肝に銘じておく事にする。

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