白木克洋
記事一覧
「シェーカーに何を学ぶか」ー次のステップへ
「シェーカーに何を学ぶか」というテーマでこのノートを書き始め、アメリカのシェーカービレッジや各地のミュージアム、コレクターの方々と交流をする中で、縁があり、2024年出版の『シェーカー家具大全』で共著として参加させていただきました。執筆にあたり、シェーカーの歴史や文化、思想を総合的に整理する必要があり、その作業が自分にとっても大変良い作業となりました。
そして、このタイミングで家具工房の独立
Fieldwork #2 Watervliet 2/2
Watervlietの位置するオルバニー周辺は、特に森林と土壌の問題を抱えていました。特に沼沢地として知られるような土地でした。そのため、当時、シェーカーの人々は比較的安価にこの土地を購入することが出来たそうです。
彼らの入植における開墾作業において、木の伐採に加えて、地質の改善が急務となりました。
彼らは溜池を作り、その土で周辺を埋め立てることで、徐々に居住と農業の可能な土地へ改善していきまし
Fieldwork #1 Watervliet 1/2
今回のフィールドワークは、アメリカ北東部と中西部にあったシェーカーコミュニティ跡を3週間かけて巡る計画です。
アメリカ北東部はニュージャージに住む友人宅を拠点に、通訳から食事、運転まで大変お世話になりました。感謝の言葉しかありません。
まず初めに、拠点であるニュージャージーから北上し、2時間ほどで訪れることのできるAlbanyへ向かいました。
ニューヨーク州の州都は大都会ニューヨークではなく、
シェーカーに何を学ぶか:フィールドワークの予定
あっという間に6月になり、慌ただしく日々を過ごしています。
変わりなく家具製作と資料研究を並行して進めています。
さて、1週間後この6月末から7月の中旬にかけてアメリカへ訪れる予定でいます。
シェーカー家具の現物を間近で見ることと、シェーカーコミュニティーの跡地を見学することが主な目的となります。
今回、私は初めて各コミュニティの跡地に訪れることになります。非常に楽しみで待ち遠しい限りです。
「シェーカー家具」と「シェーカースタイル」
今回は、今月15日、16日に京都文化博物館にて開催される『きょうと椅子』にて、一部配布させていただいたUNOHによるシェーカーについての紹介文に、詳細を少しだけ加筆したものになります。
シェーカーは18世紀半ばにイギリスで活動を始め、1774年に指導者であるアン・リーが数名の信徒を引き連れアメリカに渡りました。イギリスでの黎明期には明確な教義や理念は存在せず、アメリカでの宗教コミュニティの建