新しい暮らしの始まり
桜が開花する3月末ごろ、新生活が始まった。
夫の海外赴任が任期を迎え、私たち4人家族は新しい家に住むことになった。
新しい家は一軒家の賃貸で、窓が多く風通しがいい。日当たりも良いので朝から爽やかだ。
帰国前の少ない日数のなか、気に入った物件にであえたのはとてもラッキーだったと思う。
根気強く探し続けて良かった。
海外からの引越しだとなにが不便かって家具やキッチン用品、子供のおもちゃなどすべてのものが海を渡ってくるものだから生活用品がすぐ届かない。
4ヶ月前に船便を出したというのにまだ手元にはスーツケースに詰めてきた最低限のものたちだけだ。
暖かい春の陽気になってきたのに冬物の洋服しかないので、この間の夏日は夫のシャツを借りて休日を過ごした。
桜が、美しい。
やっとやっと、満開の桜を日本で見ることができた。それはとても美しく、まるで「おかえり」って言ってくれているような優しい風の心地だった。
海を眺めて近くの喫茶店でモーニングをしたあと、芝生しかない公園で子供たちと一緒にあそんだ。たんぽぽやマグノリア、芝生の緑、色鮮やかで眩しかった。
来週からは長女の幼稚園生活が始まる。
肝心の娘は幼稚園バスに乗るのがなにより楽しみらしい。
新しい地、新しい環境、この春から家族と共にまた始まる生活を一歩ずつ楽しんでいこう。