![豆乳味噌](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8814720/rectangle_large_type_2_f779dd457aa0e5245ea993d50affe104.jpg?width=1200)
もう一度だけ、行きたい店#番外編 OSSE
#番外編 Shokudo & Cafe OSSE @伊勢
この4月まで経堂にあったOSSEが好きすぎて、移転先の伊勢まで行ってきました。
OSSE愛を語り始めると長くなるので、訪問記から…。
伊勢市駅を出て、外宮の方へ住宅街を歩いて行くと懐かしい文字が。
「こんにちは〜」と顔を出してくれたのは、管理栄養士の店主・ナツコさんとお姉さんのチカさん。経堂時代から変わらない、優しい笑顔の二人と優しい空間にほっとします。
テーブルは5つほど。こぢんまりとした空間だけどどこかゆったりしていて、キッチンから全て見渡せるようになっています。
OSSEさんのメニューは、週替わり「きょうのごはん」、「豆乳味噌グラタン」、それから肉と魚それぞれの定食などなど。
私はいつも「きょうのごはん」か「豆乳味噌グラタン」で散々悩むのだけれど、今回頼んだのは豆乳味噌グラタン(980円)。
これがおいしい。
あまじょっぱ味噌とチーズの組み合わせが抜群で、薄すぎすくどすぎず、ごはんが進む味。鮭や豆腐、カボチャなどの野菜もごろごろ入っていてボリュームたっぷり。
量もバランスもちょうどいいし、何度食べても飽きない味です。
OSSEセット(+200円、ひとくちスイーツとドリンク)というものがあったので頼んでしまった。ラムレーズンのシフォン、もちもちふわふわで食後にぴったりサイズでした。
また伊勢神宮を訪れた際には絶対に訪れたいと思います。
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ほんとうに普通の、日常の食堂なんだよなあ、と書いていて思います。
その”日常”が、上京してきたばかりの私にはとてもありがたい存在で、
いつもちょこっとの笑顔とちょこっとの幸せをくれる、そんなお店でした。
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初訪問は2014年8月。経堂で塾講師バイトをすることになって、経堂グルメを探す中で発見。栄養たっぷりの丁寧で優しいごはん(このときはピーマンの肉詰め)をいただいて、「こんなごはんが作れる人になりたいなぁ」という気持ちに。
「この近くなんですか?」「あ、バイト先がそこで…」いろんな会話をするようになって。バイト前に、バイトに疲れた時に、自然に足が向くようになって。
寒い日は豆乳味噌グラタンで温まって。熱すぎてだいたい口の中やけどするんですけどね。
そうそう、誕生日前日に行ったら「こんなことしても困りますよね・・!すみません・・!」ってナツコさんがすごく恐縮しながらサプライズでバースデープレートを出してくれたの、よく覚えてる。「いや、すごくうれしいですよ!」って笑いながら、感動で泣きそうになった。
トマトクリーム煮とか、洋風のごはんもおいしかったなあ。シンプルな料理でも一工夫されてて、副菜も何もかもおいしくて、でも突飛なものは一つもなく私も真似したいなと思うものばかりだった。
そして運命の春巻きとの出会い。新感覚の、ささみと長芋の春巻き。相性抜群で食感も楽しくて、一番大好きなメニューになりました。「今週の”きょうのごはん”は春巻きです」っていうお知らせがあったらすぐ経堂に飛んでいく。
いつかのホワイトデーのときにはここで初めてお酒も飲んで、ちょこっとおつまみと果実酒の上品さに感動。地元の友達や親、たくさんの大切な人たちを連れて行ったなあ。
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写真を見るといろんな思い出があふれてきます。
ここまで思い出深いお店になったのは、ごはんのおいしさはもちろん、働くお姉さん二人の人柄によるものがすごく大きいと思う。
いい意味で”おせっかい”なおばちゃんは食堂つきものだけど、このお店にいるのは”ちょこっとおせっかい”で穏やかでいつもニコニコしててキュートなナツコさん。なにも悪くないのにいつも「あっすみません!」って謝ってるナツコさん。お客さん記憶能力が高すぎて怖いナツコさん(笑)。ナツコさんと話すとほっとするし、今週もがんばろうって思える。
2015年からはお姉さんのチカさんも加わって、お店の笑顔は2倍になった。お客さんの幸せを何よりも願う二人が大好きだし、二人を慕って集まるお客さんたちが作る空間も大好き。
ここでは他人に冷たい目線を向けられることも、妬みも憎しみもない。東京に息苦しさを感じる私にとって、何も考えずにのんびりくつろげる場所だったんだろうな。他人の幸せを願う人が集う空間がここにあって、私は4年間、ちょこっとの幸せをもらいながら、なんとか都会の空気の中を生き抜いてきたんだなと思います。
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大学を無事に卒業し、大学院に入った今年、OSSEは姉妹の地元・伊勢に引っ越しました。
ひさしぶりに訪れたOSSEは経堂時代と同じ幸せの空間で、でも伊勢の言葉であふれた店内はあのころとはどこか違っていて。
「明日はどこ行くん? 伊勢はほかにこういうカフェがあってね、津に行くなら○○ってとこが有名で…」
ああ、東京でやってたころの緊張感がない、姉妹の地元だからこその安心感なんだな、と感じました。これが、OSSE姉妹が地元に作りたかった”いつものごはん”の食堂なんだな、と。
これからもずっと地元に愛される食堂でいてほしい、と心から思います。
長くなっちゃった。後で読んで恥ずかしくなりそう。