士農工商
江戸時代と言えば、士農工商の身分制度と鎖国の閉鎖的なイメージがあり、小学生の頃はマイナスの印象が強くがありました。
武士が農民を虐げ、圧政を行ってたびたび一揆が起こるような、今でいう一般市民が苦しんでいるイメージです。
段々と成長するにつれ、それって本当なのか?という疑問が湧いてきます。
もちろん、300年という時間の中で、ひどい殿様や武士もいたかもしれません。
しかし、歴史の授業で教えられてきたことは、マイナスの印象を与えることの一部分を編集して教えられているのではないかというように思い始めました。
士農工商は確かに身分差別的な要素もあります。
ただ、日本と欧米諸国と違うなと思うことは、権力者である武士は貧しくて、一番下の位置にある商人が金持ちという構図です。
西洋や中国の皇帝は、金も権力も持っていました。
日本の将軍は、まあ一般市民よりは贅沢をしていたかもしれませんが、質素倹約を大事にする文化もありました。
一般の武士はそれこそ貧乏な人も多かったことでしょう。
でも、お金ではない大切なものを持っていたように思います。
そのあたりは、新渡戸稲造の武士道とかを読むと感じることができます。
鎖国もいい面と悪い面と両面あります。
良くも悪くも、欧米諸国の価値観が入らずに、日本独自の文化や価値観が育っています。
欧米諸国の価値観が行き詰る中、江戸時代に日本人はどのような気持ちで生活をしていたのかということを調べることも、今の私たちの生活に役立つことがあるように感じます。