時代を変えた共通点
源頼朝により初めて武家政権が誕生した。
日本の歴史の中でも大きな転換期となり、それまでの既得権益者であった天皇家や藤原家を中心とした貴族が没落したのは周知のとおりである。
ここから、明治維新で大政奉還されるまでの670年ほど武家が権力者の地位に就くのである。
では、その少し前の平清盛はどうだったのか?
平清盛は確かに武士ではあったが、権力を握った後、藤原氏と同じことをしたのである。
自分の娘を天皇家に嫁がせ権力の安定を図り、すなわち貴族化した。
これに不満を持ったのが全国の武士。
当時の武士は、自分たちの開墾した土地を貴族に認めてもらうために賄賂を贈る必要があった。
なぜ、何もしない貴族に上納金を治め続ける必要があるのか。
その不満を解消してもらいたいと、清盛に期待した人も多かったに違いない。
その期待が裏切られたから平家はあっけなく滅んだとも言えなくはない。
頼朝は伊豆に流されたため、当時の武士の不満を肌で感じ学ぶことができた。
民意を掴んだということだ。
その民意に応える形で幕府政権が誕生する。
この人なら自分たちの土地を守ってくれると言った民意だ。
民意を掴むと時代の流れに乗るのか、源義経のような天才的な軍人が現れ、一気に時代は変わった。
時代を変えるには、こういった民意というものを味方につけなければならないようである。
しかも、最後は一気にいったようにもみえるが、実は平将門の乱のように数々の失敗を経て長い時間もかかっているのである。
保元の乱、平治の乱のように既得権益層同士の争いがあり、自滅している側面もある。
歴史の教科書だけ見ていると、源頼朝の功績が大きくみえるが、そこには、一人一人の民意こそが実は最も重要なことのように思えてならない。
だからもっと自分の意見を大切にしたい。
他人の意見も大切にしたい。
意見は人それぞれ違うときはあるが、だからといってその人を、その人格を否定してはいけない。
そんなことを考えながら、私は微力ながら自分の意見を発信している。
それが今私にできる一番のことかな思う。