豊かな人生をつくるために
私は、小学生のころから歴史が好きで、本をよく読んでいましたが、歴史を勉強した記憶がありません。
好きで本を読んでいたり、京都や奈良のお寺に行ったり、城を観に行ったり、博物館に行ったりしていたので、勉強しているという感覚がありませんでした。
最初は「伝記」に目を輝かせていました。
最初に読んだ本の記憶としてあるのが「牛若丸」です。
子ども向けの本なので、牛若丸なのでしょうが、源義経の伝記で、なんて源頼朝はひどい人なんだと幼心に思っていました。
図書館には、数多くの小学生向けの伝記が置かれ、ほとんどの人を読んでいたと思います。
そこから、歴史は流れが重要ではないかと思いだし、どういう時代背景があり、そして時代が移り変わっていくのかに着目しだします。
そうすると、源頼朝はなかなか立派な人だなとか、源義経は政治的感覚がなかったのだなという印象に変わっていきました。
最近は、歴史上の謎について、いろんな学説などが分かれていることを色々調べ、自分なりに想像することを楽しみにしています。
本能寺の変をなぜ明智光秀は起こしたのか?
については、ずいぶんいろんな本を読みました。
今年の大河の主人公は明智光秀ですが、これからの展開をどのような説で出してくるのか楽しみにしています。
今、私が一番興味を持っているテーマは「天武天皇とは何者か?」です。
歴史の教科書や一般的に言われていることは、天智天皇の弟なのですが、日本書紀にその生年が書かれていません。
日本書紀とは公式の歴史書と言われており、神代から持統天皇までの時代の記述があります。
ちなみに日本書紀は720年に完成。2020年は1300年という区切りの年でもあります。
この日本書紀は天武天皇の命で編纂がスタート。
昔の天皇の生年が分からないというのは分かりますが、その当時の天皇の生年が不明ということは、なんらか隠す意図があったのではないかと、勘繰りたくなってしまいます。
ちなみにその前の天智天皇の生年は626年とわかっていますし、母親と言われている皇極天皇の生年は594年とわかっています。
なぜ、天武天皇の生年だけ不明なのか?
本当に弟なのか?ということに興味を持っていたりします。
結論が出る話でもありませんし、いろんな説もあります。
そのようなことを読んだり考えたりすることが、ただただ楽しいのであって、仕事の成功にも、会社の売上UPにもまったく関係ありません。
江戸時代に、「算額」を奉納する文化があったと言われています。
自分が考えた数学の問題や解法を絵馬に書き、奉納していました。
この文化も、受験のために数学をやっていたわけでもないでしょうし、仕事で出世したいからでもなく、単純に数学を好きな人が数学を楽しんでいたのだと思います。
生きている中で何かのために勉強するとか、努力するとかは当然必要なことだと思いますが、何の目的もなく、ただその行為を楽しむことがあってもいいのではないか。
そこを追求することも豊かな人生をつくるひとつの駒のような気がします。