成功法則は幻想
野村克也と落合博満は共に野球選手としても監督としても成功した人と言えるだろう。
しかしのその考え方は全く違う。
野村は「ID野球」と言われるように、考える野球を推進した。
落合は地獄のキャンプと言われるように、徹底的に練習をし体に染み込ませた。
野球人としての成功を仮に一軍でレギュラーとして活躍することとした場合、同じ環境で同じ量の練習をしても成功する人と成功しない人は出てくる。
もちろん、考えることで飛躍的に成長する人もいれば、猛特訓をすることでレギュラーの座を掴む人もいる。
法則とは、「いつ、どこでも、一定の条件のもとでは成立する関係」のことをいう。
それならば、考えることや猛練習は成功要因のひとつとはなりえるが、成功法則とは違うように思う。
考えるのが苦手な人もいれば、体に染み込ませるのが苦手な人もいる。
確かに考えることや猛練習をすることは、成功の確率を高めるに違いない。
一方で、それでも成功しないこともあるということも知っておかねばならない。
人それぞれ個性が違うわけで、万人共通の成功法則は幻想で、その人がうまくいった方法ということに過ぎない。
もちろんうまくいった方法は、真似すると成功確率は上がるので、謙虚に素直に勉強する必要はある。
しかし、本当の勝負はそれからなのである。
成功も失敗も一つの大切な経験として受け止め、自分なりのやり方を求めるプロセスこそが人として成長させてくれるような気がする。
成功法則を求める気持ちはよくわかるが、それを闇雲に探している間に、いろいろ試して失敗したが方が経験値が稼げます。
でも、これも私のひとつの意見なので、万人にあてはまるわけではありません。